1. 椅子取りゲームをイメージしてみましょう
矯正治療の抜歯について説明するときによく使われる例えが「椅子取りゲーム」です。
小さい頃遊びませんでしたか?
歯は歯槽骨(しそうこつ)というU字型の骨の上に生えています。
歯が大きかったり本数が多い場合、反対に歯に対して歯槽骨が小さいなど、このスペースが無い場合は「歯を並べる場所」がありません。
4人の人が3つの椅子に座れないのと一緒です。
つまり椅子を増やす方法が歯を抜く矯正、座る人を減らす方法が歯を抜かない矯正です。
2. 抜歯のない矯方法
それでは抜歯のない矯正の代表的な方法をご説明します。1つは「歯を抜かず奥歯をより奥に移動する」方法、次に「歯を抜かず歯並びを外側に拡げる」方法、そして「歯を抜かず歯を削って隙間をつくる」方法です。
奥歯の移動
奥歯を更に奥に移動させることでスペースを作り出します。
これらよって歯が収まる場所を作ります。
この場合も通常「親知らずは抜歯」します。
つまり「抜歯のない矯」とは「親知らず以外の歯を抜かずに治療を目指すこと」と言い換えることができます。
歯列の幅の拡張
歯が生えているU字型の骨(歯槽骨)の幅を拡げることによってスペースを作り出します。
歯が動くのに必要なスペースは僅か数ミリなので顔の輪郭が大きくなったりすることはありません。
歯を僅かに削って拡張
歯の表面にあるエナメル質を僅かに削ってスペースを作り出します。
例えば1本あたり 0.3mm 削れば5本で 1.5mm。10本で 3mm の空間をつくることができます。
削った側面はフッ素コートを施して虫歯の原因とならないように処置します。
3. 矯正治療で抜歯を行わない場合のメリット/デメリット
矯正治療で抜歯を行わないことのメリットはそのまま「健康な歯を抜かないこと」です。
ただ最近、一般歯科で言われる「歯を削らない」とか「歯を抜かない」というキーワードと歯列矯正では意味合いが全く異なるので注意してください。デメリットにはどんなものがあるでしょう?
1つには丁寧な検査と慎重なシミュレーションの上で実施しないと、矯正終了後に「後もどり」する可能性があります。
また無理に歯を並べることで歯ぐきに負担が掛かり「歯ぐきが下がり、歯の根が見えてしまう」可能性もあります。
実際に他医院で抜歯のない矯正で問題を抱えて、再矯正(本来、矯正治療は一度きりであるべきです!)の相談に来られる患者さまも少なくありません。
また日本人(東洋人)の顔立ちの特徴は、骨格として彫りが浅く、鼻が低めで、顎が奥まっているといった比較的平坦な部分にあります。
そのため抜歯をせずに矯正をすると口元が飛び出してしまったり、顎がより下がってしまったり理想的な横顔のライン(美しい顔の基準 = Eライン)を実現できないことがあります。
これもある意味、抜歯を行わない矯正治療のデメリットです。
最も大切なことは「噛み合わせが改善されるかどうか?美しく整った口元で笑顔に自信がもてるか?」です。
歯を抜かないことを目標にしてしまうと、歯列矯正の目的を見失いかねないので信頼できるクリニックでドクターとしっかり話をして決めましょう。
4. 日本矯正歯科学会専門医院による丁寧な検査と診断が矯正を成功させる近道。
難波矯正歯科では、単純に歯を抜くのが良い、抜かないが良いというステレオタイプの治療でなく「何が患者さまにとっていいのか?」ということを大切にします。
それを可能にするのが裏側矯正を専門的に行ってきた院長を始め、裏側矯正のスキルを持った医療チームと、詳しい検査を可能とする検査設備です。
なかでも 3D 画像スキャンによる診断システムは治療経過や結果を正確に予測することが可能で、そのイメージを患者さま自身にもご覧頂ける国内有数のものです。
歯を抜く、抜かないの言葉に惑わされず
最善の矯正を選んでください。
私たち難波矯正歯科では開院以来、患者さまの痛みが少ない矯正治療、身体の負担の少ない矯正治療 (これらを低侵襲と呼びます) に徹底してこだわってきました。
そのために精密な検査と診断、そして治療計画を大切にしています。患者さんの希望と目的に沿って、日本矯正歯科学会所属の矯正を専門とする歯科医師として最善の治療を提案、実践しています。
歯を抜く抜かないというステレオタイプの治療法で無く「何が患者さまにとって最善か?」というのが私たち難波矯正歯科の治療方針です。
お悩みの方はぜひ一度、無料カウンセリングにお越しください。
どんな不安やご質問にも誠心誠意お答えいたします。