ブログ

歯科矯正用アンカースクリューとは?どこに打つの?いつまで付けるの?


アンカースクリュー 難波矯正歯科 裏側矯正

こんにちは。難波矯正歯科です。
歯列矯正では、歯並びやかみ合わせの問題を、お一人おひとりのお口に合わせた矯正装置を使って改善します。
歴史が長い「ワイヤー矯正」は、歯列矯正の最も一般的な方法で歯の表面にブラケットといわれる装置を取り付け、そこにワイヤーを通して歯を少しずつ動かす治療法です。この方法は、複雑な歯並びにも対応できるため、歯並びやかみ合わせを改善する治療として広く使用されています。
けれども、歯が極端に重なっていたり重度の出っ歯や受け口といった不正咬合があったりした場合、ワイヤー矯正で動かすのが難しいことがあります。適切な位置に歯を動かすのに、長い時間がかかるため、外科矯正が必要になることがあるのです。
そこで当院では、「歯科矯正用アンカースクリュー」を用いた矯正治療を取り入れ、歯列を効率的に動かす治療を行っています。
今回は、歯科矯正用アンカースクリューの役割や装着位置、装着期間について解説します。
>>>アンカースクリューのメリット・デメリットはこちらをチェック

「歯科矯正用アンカースクリュー」は矯正力の源となるもの

表側矯正と裏側矯正の装置模型の写真

アンカースクリューは、2000年ごろから矯正歯科治療に使われるようになった治療法です。
その後、急激に広がり、今では難易度の高い歯列矯正を行う際の治療として欠かせないものになっています。歯を効率的に動かして矯正を進めるための支えや土台、つまり矯正力の源として活用されます。
直径1~2mmほどの小さなチタン製のネジでできておりチタンは身体になじみやすく、アレルギー反応を起こしにくいため、歯ぐきや骨に埋め込んでも炎症や拒絶反応が少ない素材です。
アンカースクリューは、矯正治療中、歯を動かすための支えや土台となる「固定源」として使われ、歯を後方に引っ張る動きや複雑な歯列を整える際に用いられています。
通常の矯正治療では、歯を動かす際にほかの歯を支えとして引っ張り合う力を利用しますが、アンカースクリューを使うことで、ほかの歯に頼らず歯を動かすことが可能です。周りの歯が弱っている場合でも、アンカースクリューを利用すれば矯正治療が進められるのです。
また、奥歯を大きく後ろ側に動かすことできるので、抜歯せずに歯がキレイに並ぶスペースを確保できることもあります。
外科矯正が必要な骨格の問題である不正咬合も、外科手術を行うことなく治療できる可能性もあるのです。

歯科矯正用アンカースクリューはどこに打つの?

矯正とは 裏側矯正 難波

歯科矯正用アンカースクリューは歯列矯正期間中、特定の歯を動かしたい期間だけお口の中に埋め込み、歯を動かすための安定した支えとなります。
歯を動かす際の支えを確保することで、動かしたい歯だけをピンポイントで動かすことも可能になりました。
歯並びの状態や移動させる歯の位置によって、埋め込む場所や角度は異なりますが、おもに次の部位に装着されます。

上顎の口蓋部(上顎の天井部分)

舌を上に向けたときに触れる上顎の天井の部分である口蓋部(こうがいぶ)の骨はとても強く、ネジが安定しやすいといった特徴があります。
たとえば、ガタガタの歯並びである「叢生(そうせい)」が重度である場合、単に歯を整えるだけでは、歯が前方に移動し、口元が突出して目立つ状態になるケースがみられます。けれども、上顎の骨に打つことで、奥歯を含む歯列全体を効率的に後方へ移動させることが可能です。口元の突出を抑えながら、バランスの整った仕上がりをめざします。

上顎の骨(歯ぐきの近く)

歯列全体を後方や側方へ移動させるときに、上顎の骨に埋め込むことがあります。強力で安定した支えになるため、特に、上の歯を効率的に引っ張ったり動かしたりする必要がある症例に適しています。

下顎の骨(下顎の歯ぐき近く)

下顎の骨は比較的安定しており、下顎の歯を効率よく移動させるための支えとして使います。特に、下の歯を前方や後方に移動させる際に効果があり、前歯や奥歯の位置調整に適しています。

下顎の前歯の近く

下顎の前歯は歯列の中心に近いため、下の前歯を後方に移動させたり、前歯の位置を調整したりするのに効果があります。

上顎の側面(上顎の奥歯の近く)

上顎の後方部分は動かしにくいため、上の奥歯を後ろへ移動させる力をサポートします。

歯科矯正用アンカースクリューはいつまで付けるの?

アンカースクリューの装着期間は、治療内容や目的によって異なりますが、一般的には、数ヶ月から1年程度とお考えください。
歯が目標の位置に動いた段階で不要となるため、歯の動きが完了したら取り外します。アンカースクリューは特定の段階でのみ必要とされる場合があり、たとえば、前歯を後退させた後、奥歯の調整に進む場合には早めに外すこともあります。必要がなくなれば簡単に取り外せて、跡が残ることもありません

歯科矯正用アンカースクリューの埋め込み

歯列矯正の治療

アンカースクリューの埋め込みは、局所麻酔を使用して行われるため、痛みはほとんど感じません。
ネジのサイズは小さく、手術時間も短いため、治療の負担は比較的少ないです。歯をどのように動かしたいかによって、歯科医師が埋め込む適切な位置を決定します。

埋め込む場所の選定

歯並びや歯を動かす治療計画にもとづき、適切な位置を選びます。
・歯の移動方向
・埋入する位置の顎の厚み
・歯ぐきの健康度
・神経や血管の位置
などを考慮して判断されます。

局所麻酔の実施

アンカースクリューを埋め込む部位に、痛みを感じないよう局所麻酔を行います。

アンカースクリューの挿入

専用の器具を使って、顎の骨にアンカースクリューを挿入します。
チタン製の小さなネジで、骨としっかり固定されるよう設計されています。

固定の確認

ネジが確実に固定されたことを確認し、周囲の組織に問題がないかチェックします。

矯正装置への接続

アンカースクリューを矯正装置と連結し、歯を計画通りに動かすための支えとして使用します。

メンテナンスと除去

装着中はお口の中を清潔に保つことが大切です。
矯正治療用の歯ブラシや歯間ブラシを使って、ネジ周辺の汚れも丁寧に落としましょう。定期検診時に歯科医師がお口の状態を確認し、適切なメンテナンスを行います。
治療が完了したらネジを除去します。
痛みを感じる可能性がある場合、局所麻酔を行いますが、軽い処置ですむ場合は麻酔を行わないこともあります。

歯科矯正用アンカースクリューのことなら当院までお尋ねください

きれいな歯並び 女性  難波矯正歯科

歯科矯正用アンカースクリューを用いることで、歯列矯正をより効率的に進めることが可能です。
・抜歯せずに歯並びが整う可能性がある
・治療期間を短縮できるケースもある
・特定の歯だけを動かすなど、複雑な調整が可能
などのメリットがあります。
その反面、
・ネジを埋め込む処置が必要
・アンカースクリューの脱落や揺れが生じて埋め直しになることもある
といった点にも注意して、歯科医師としっかりと相談した上で、治療法を選択しましょう。
南海なんば駅から徒歩3分の「難波矯正歯科」では、お一人おひとりの治療計画に合わせて、歯科矯正用アンカースクリューのご使用をご提案することがあります。
心配な点やご質問はどのようなことでもお話しいただき、不安を感じることなく治療を進められるようサポートいたします。
当院のスタッフは現在アンカースクリューを使用し、矯正をしておりますので経験者の声をお伝えすることが可能です。
少しでも興味が出てきた、もっと知りたいという方はぜひカウンセリングへお越しください!
>>>カウンセリングのご予約はこちらから

※マウスピース型カスタムメイド歯科矯正装置は、日本では完成薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。
※矯正歯科治療は公的医療保険適用外の自費(自由)診療となります。

0120-118-387 24時間受付
WEB予約