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出っ歯治療のワイヤー矯正とは?ワイヤー矯正の種類も紹介


出っ歯のイラスト

こんにちは。難波矯正歯科です。

歯並びの矯正方法は大きくふたつに分けられます。
ひとつめは固定式のワイヤー矯正、ふたつめは自分で取り外しが可能なマウスピース型矯正になります。
そして、ワイヤー矯正のなかでもワイヤーを通す位置などによっていくつかの方法に分けられます。
今回は矯正治療の中でも多くの症例がある出っ歯のワイヤー矯正についてお話させていただきたいと思います。

①出っ歯はどこからが出っ歯?

出っ歯の横顔のイメージイラスト

出っ歯と聞いて上の前歯が前に出ていることをイメージされると思いますが、どの程度歯が出ていると出っ歯と診断されるか知っている方は少ないと思います。

通常の歯並びであれば上の前歯が下の前歯より2〜3mm出ているのが正常になります。しかし、5mm以上前歯が出ていると出っ歯であると診断されます。

ですが、ミリ単位の診断を自分や家族にしてもらうことはできるでしょうか。
奥歯で噛んだ時に横からみた状態で測る方法ですが、自分で断定することは難しいと思います。
そこで、自宅で簡単に診断できる方法をいくつかご紹介します。

  • 鼻先と顎に定規や割り箸などを当てたとき唇にそれらが強くあたる
  • 口を長時間閉じていられない
  • 麺類などを前歯で上手く噛みきれない
  • 口を閉じると顎にシワができる
  • 意識しないと口を閉じるのが難しい

以上のようなことが思い当たる時は出っ歯の可能性があるため、専門医やかかりつけの歯科医に相談してみましょう。

また、出っ歯は歯が出ていることが原因だけでなく、上顎の過成長下顎の劣成長など上下の顎のバランスによっても起こります。
さらに、症状によって軽度なのか重度なのか診断されるため、自分がどのくらいの状態であるかを理解することは、治療を進めていく上で必要になります。

②出っ歯の治療法

歯科医院の治療器具イメージ

マウスピース型矯正

マウスピース型矯正の装置

比較的軽度の出っ歯治療に適しています。
取り外し可能で透明なマウスピースを使うため、周りから気づかれにくいというメリットがあります。
1日20時間以上の装着が必要になりますが、歯磨きの時は外すことができるのでワイヤー治療に比べると虫歯のリスクを減らすことができます。
また、段階的に歯を移動させていくため痛みが少ないとされています。
マウスピース型矯正について

ワイヤー矯正

表側矯正と裏側矯正の装置模型の写真

今回のテーマであるワイヤー矯正にはいくつかの方法があります。
ワイヤー矯正は歯列矯正の中でも主流な方法であり、ブラケットと呼ばれる金属を歯の表面に付けワイヤーを通して歯を移動させます。

同時に全ての歯を動かすことができるため、治療期間はマウスピースに比べて短く済む
場合があります。
ただワイヤー矯正は幅広い症状に適しているため、重度の出っ歯に行うと時間がかかることもあります。

そして、ワイヤー治療は歯並びの異常による出っ歯に行われるため骨格の問題が大きい場合ワイヤー治療は適用しません。

では、ワイヤー治療はどのような方法に分けられるのかみていきます。

・表側矯正

表側矯正のイメージイラスト

ワイヤー矯正のなかで最も多く行われる方法です。
歯の表側にブラケットを付けワイヤーを通して力を加えていきます。
数週間ごとにワイヤーを絞めていくため通院が必要な場合がありますが、本人や家族でも締められるよう指導してくれる医院もあります。

表側に装置がつくため、矯正治療中であることを周囲に気づかれてしまうことは避けられませんが、最近では目立ちにくいタイプのブラケットやワイヤーも使われています。

舌の妨げになることもないため話す際の発音に大きく影響することはありませんが、表側に装置がつくことで出っ歯がさらに前に突出した感覚になるかもしれません。

マウスピース矯正に比べて痛みが出やすいですが、取り外しができない分治療効果が高く、理想の位置まで歯を移動させることができます。
表側矯正について

・裏側矯正(舌側矯正)

ワイヤー矯正(裏側矯正)の装置モデル

表側矯正と同じ装置を歯の裏側につける方法です。
歯列矯正していることを周りに知られたくない場合や仕事柄矯正が邪魔をしてしまう場合に適した方法です。
普段の会話程度では装置をみられることもないため、気づかれずに治療ができます。

舌側に装置がつくことで、治療初期の頃は発音しにくいと感じるかもしれませんが、慣れてくれば気にならなくなり周りの人がおかしく思うほどではありません。

装置をつけるための技術が表側矯正よりも難易度が上がるため、若干費用が高くなります。
また、表側矯正も同様ですが固定式の装置をつけるため虫歯歯周病のリスクが上がります。
矯正治療中は普段から丁寧に磨くことを習慣にし、定期的に歯科医院でケアを受けるようにしましょう。

出っ歯を含めて歯並びが悪くなる原因として舌癖があります。
無意識に舌を前歯に押し付ける癖によって出っ歯になることもあります。
癖を止めるための装置もあるほどです。
そのため、裏側に装置をつけることによって舌の癖も同時に改善できるとも言われています。
裏側矯正(舌側矯正)について

・ハーフリンガル矯正

この方法の目的はいくつかあり、上の歯は裏側に下の歯は表側に装置をつける方法です。

裏側に装置をつけるのは技術的に難易度が高いため、費用が高くなることは先ほどお伝えしました。
目立ちたくないけど見た目が気になると思う方は、この方法で少しでも費用を抑えることができます。
また、裏側矯正(舌側矯正)により発音しにくくなるというデメリットも半減させることができます。
ハーフリンガル矯正について

さらに、裏側矯正(舌側矯正)は表側矯正に比べて後ろに引っ張りやすくなっています。
そのため、出っ歯の治療に裏側矯正はとても向いているのです。
案外知られていない方法であり、出っ歯の治療には向いているところが最大のメリットです。

このほか、出っ歯の治療には部分矯正外科手術などがあります。
部分矯正のメリットとしては費用を抑えられることがいちばんです。
歯列矯正は高価であり治療を迷う大きな理由になります。
全体の噛み合わせは今のままでもいいから、とにかく出っ歯の見た目を治したいという方は部分矯正という方法もあります。

また、出っ歯の原因が骨格であると専門医に診断されることもあります。
その場合は顎の骨を削って位置をズラす外科手術も加えて必要になります。
今回紹介した方法は症状の程度にもよりますが年単位の期間が必要になります。
リスクを理解したうえでしっかり治療と向き合うことがゴールへの近道となります。

③出っ歯を治さないと何が起こる?

歯のイラストと虫眼鏡とクエスチョンマーク

前歯が出ているかもしれないと思いながら、そこまで不自由してないし費用もかかるといった理由で治療を受けずにいる方もいると思います。

「見た目や前歯で噛みきれないだけで、たいした問題はない」なんて思っていませんか?
実は出っ歯によって起こる問題はそれだけではありません。

出っ歯の場合上手く唇を閉じることができません。
そのため、口が開いた状態が長く続き口腔内が乾燥し、歯周病にかかりやすくなります。
また、口の中の乾燥はインフルエンザやコロナなどの感染症にもかかりやすくなります。
高齢になると乾燥して食べ物を飲み込みにくくなったり、不潔な状態が続いて誤嚥性肺炎を起こすようになるのはそのためです。

また、冗談に思うかもしれませんが、前歯を破損しやすくなるのも出っ歯の方によくみられます。
子供の頭とぶつかったり、自分の膝にぶつかってかけたり破折したりすることも珍しい話ではありません。
一生涯起こりうるリスクを考えるのであれば、一度の治療で改善できる歯列矯正を決意してみてもいいかもしれません。

以上が出っ歯に対するワイヤー矯正の話になります。
どんな治療も自分の体に逆らい改善させていくことは勇気や決意が必要です。
もちろん費用もかかります。
歯列矯正に限らず体の不調を抱えたままの生活は予想以上にストレスがかかります。
不調がさらに不調を呼び寄せることもあります。
生活の中で快楽を求めることも必要ですが、健康あってこその毎日が過ごせます。
まずはご自身の体と向き合ってみてはいかがでしょうか。
出っ歯にお悩みの方は、まずはカウンセリングからご相談ください。
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