歯並びはキレイに整っているのに、下顎が前に出ていて気になる。
顎がしゃくれている・・・。そんなお悩みの方はいませんか?
今回は、受け口でも歯並びが良い場合もあるのか?
歯並びが良かったら受け口の治療はしなくてもいいのか?
もし、受け口の治療をする場合どんな方法があるのかなど、詳しく説明していきます。
歯並びだけではなく、受け口という骨格に悩んでいる方は必見ですよ!
ぜひ、本記事を参考にお役立て下さい。
目次
受け口ってなに?
受け口とは、下の顎が上の顎よりも前に出ている状態をいいます。
噛み合わせでは、下の歯が上の歯よりも前に出ています。
専門的な言葉では、下顎前突(かがくぜんとつ)、反対咬合(はんたいこうごう)と呼ばれています。
受け口でも歯並びが良い場合もある
歯並びが良くても受け口になっている方はいらっしゃいます。
歯並びは正常にキレイに並んでいるけど、顎に問題があり正常とは違い前に出てしまっている方です。
お顔の印象では、しゃくれ顎の方がこれに当てはまります。
受け口には2つのタイプがある
受け口の場合でも2タイプに分かれます。
それによって治療方法が違ってきますので、どちらの対応に当てはまるのか下記を参考にしてみて下さい。
1つは歯並びが良くないケースで起きている受け口です。
1.上の歯が下の歯よりも後ろに生えている
2.上の歯が内側に傾いている
3.下の歯が上の歯よりも前に生えている
4.下の歯が外側に傾いている
これのどれかに当てはまった方は、歯並びが原因で受け口になっているケースです。
このような方は、矯正治療で歯並びを適正な位置に整えてあげることで、
キレイな見た目に変えることができます。
2つ目は顎骨の異常でおきているケースです。
1.下顎が上顎よりも前に出ている
2.生まれつき下あごが出ている
3.下顎だけが育ちすぎて上顎が育たない
このような方は、顎の骨格が原因で受け口になってしまっているケースです。
歯列矯正で対応ができるのは、歯並びが原因でおきている場合になりますので、
この場合、歯列矯正では対応できません。
顎骨を正しい位置に矯正する必要がありますので、
このケースでは外科的な手術が効果的な治療法となります。
どちらも当てはまっているという方ももちろんいらっしゃいます。
歯の並びも乱れていて、受け口でもあるという方は、
歯の矯正治療と顎の手術の2つが必要になります。
受け口で歯並びが良くても治療は必要なの?
受け口で歯並びがよい場合、食事や会話などにも困らず、
生活に大きな影響はないと感じている方も多いのではないでしょうか?
しかし、やはり正常な顎の位置でない限り正しい噛み合わせにはなっていません。
そのため、滑舌や良くない噛み合わせから歯と顎へのダメージが出ていると言ってよいでしょう。
受け口のデメリット5つ
噛み合わせが正常ではない
不正な噛み合わせから、歯の寿命を縮めることになったり、顎の関節にも負担が加わります。
本人は噛み合わせに慣れているため、あまり違和感を感じることもないかもしれませんが、
ダメージは蓄積されていますので、どこかのタイミングで症状となって現れてくるリスクがあります。
噛み砕けない
前歯が反対の噛み合わせになっているため、物を噛みちぎるという動作が苦手になります。
奥歯では物をすりつぶす動作が中心になりますが、ここも噛み合わせが正常とは違うので
細かく小さくすり潰せない場合は、胃に負担を変える消化になってしまいます。
力が分散する
重いものを持ったり、力を入れたりするときなど歯を食いしばりパワーを発揮しますが、
この力がグッとかけにくくなります。
特に、スポーツをしている方は お分かりいただけると思いますが、
グッと食いしばることで体のバランスと力を出しやすくなります。
しかし、受け口の方は上下で噛み合わせがフィットしませんので力が分散して大きな力が出せません。
発音に支障が出る
サ、タ、ザ行の発音がしにくく、滑舌が良くないことがあります。
日常の会話の中でも喋りにくいな・・・。と感じている方も多いのではないでしょうか。
審美的な見た目が気になる
しゃくれた顔立ちになりますので、男性女性ともに見た目の印象を気にされる方が多くいらっしゃいます。
審美的な理由を顎の治療を希望される方もいます。
外科的治療ってなに?
外科的治療とは、顎の骨を正常な位置に戻す手術のことです。
歯並びを治す矯正治療とは違って、顎の骨を削って適正な位置まで(後方へ)戻す外科的な治療のことです。
外科的治療をするときの流れは?
外科的に受け口の治療をする場合には、顎変形症との病名がつけば保険適応での治療ができるようになります。
美容外科などで治療をする場合は、自費治療となってしまいますので注意が必要です。
保険適応でできるのか歯科クリニックで相談して下さいね。
1.検査・診断
顎の位置関係や状態を把握するために、レントゲン写真やCTなどの検査をします。
状態を診て先生に病名をつけてもらい診断が終了となります。
2.顎の手術
手術の数日前から入院して手術を行います。
手術は総合病院や大学病院にて全身麻酔下で行い、顎を削り理想的な位置でチタン製のプレートで固定します。
術後の入院期間は、術式や患者さんの回復の状態によって変わりますが、通常は1~2週間程度の入院が必要となります。
3.プレート除去手術
手術で顎の骨を止めるために使用したプレートやスクリューを取る手術を行います。
術後1年以降、顎の骨の戻りが落ち着いた頃に行います。
最初の手術とは違って、骨を削ったりするわけではないので、患者さんへの負担や入院期間が少ないのが一般的です。
この手術は必ず全員行うわけではなく、口腔外科の先生と相談のうえで決めます。
4.術後観察
手術が終わってからは検査をして状態がよければ、経過観察となります。
主治医の先生から今後の通院感覚などについて詳しく説明があります。
顎の外科治療の5つのメリット
外科的矯正治療は、通常の矯正治療では効果が得られない人にとって、多くのメリットがあります。
ここでは外科的矯正治療のメリットについて詳しく解説していきます。
1.顔の輪郭よくなる
一般的な矯正治療では歯並びだけの改善になりますが、
外科的矯正治療では骨格そのものを変えるため、口元や顔の歪みなどといった輪郭の悩みも改善されます。
生まれつきの受け口や出っ歯等で悩んでいた方も、外科的矯正治療をすることで輪郭に大きな変化を感じらます。
2.健康面や精神面の改善が期待
歯並びや噛み合わせがよくないと、むし歯や歯周病のリスクを高め、
頭痛や肩こりなどの体調不良が起こりやすくなります。
また、歯並びなどの見た目から人前で笑うことにコンプレックスを抱えている人も多いです。
歯並びや顔の歪みを外科的矯正治療で解消することにより、
自分の顔や印象に自信が持て心と体の健康面から見てもよい効果が期待できるでしょう。
3.保険が適用される
一般的に矯正治療は保険適用外となることが多いです。
しかし外科的矯正治療は、厚生労働省が定める手術をした場合に保険適用となるため、治療費の負担が少額ですみます。
外科矯正が必要となる症状の多くは顎変形症で、
顎変形症の治療は外科処置だけでなく歯科矯正でも保険適用となります。
また、生まれつきによる咬合異常と診断された場合の矯正治療も、
外科手術と矯正歯科治療どちらも保険適用が可能です。
4.保健適応のケース
上顎前突症、下顎前突症、上顎後退症、下顎後退症、顔面非対称症、開咬症などが
外科的矯正治療が必要になるケース多いです。
それぞれのケースに合わせた外科手術で対応します。
5.高額医療費の還付制度の利用ができる
同一月内(同月の1日〜31日まで)に同一の医療機関でかかった自己負担額の
限度額を超えた分について支給される制度です(※限度額は年収によって異なります)。
入院が月をまたぐ場合など、金額が限度額に達しないために支給されないということもあります。
費用がかかる手術や入院を予定している時は、同一の病院で月初めから治療した方がよいでしょう。
1ヶ月の治療で支払う自己負担額は年収によって決まるので、
入院手術費用が自己負担額を越えていればそれ以上の費用はかかりません。
患者さんの症状にあわせて最善の治療方法を選択することができるようになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
受け口に悩まれていた方の参考になりましたら嬉しいです。
自分は治療した方がいいのか、どうなんだろう?と思われている方は、
無料カウンセリングがありますので、ぜひご相談下さい。