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マウスピース矯正ができないケースとは?代替法もご紹介


マウスピース型矯正の装置

こんにちは。難波矯正歯科です。
いつも当医院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。

「マウスピース矯正に興味があるけど、自分の歯並びでできるか不安」
「マウスピース矯正ってどんな人でもできるの?」
こんな疑問をお持ちではないでしょうか?

マウスピース型矯正は残念ながら、すべての人が受けられる矯正治療ではありません。
そこで本記事では、マウスピース型矯正ができないケースと代替法について解説します。

マウスピース型矯正ができない・難しい8つのケース

マウスピースを持つ女性

ここではマウスピース型矯正が難しいケース、またはできない8つのケースを紹介します。

あごの骨格に問題があるような重度のケース

あごの骨格に問題がある場合、マウスピース型矯正だけでは歯並びを完全に治すことが難しいことがあります。

たとえば、生まれつきあごが極端に前に出ていたり、左右にずれていたりする場合などです。
これらの症状は、重度の出っ歯や受け口として現れることがあります。

また、「顎変形症(がくへんけいしょう)」という、あごの骨の成長に異常がある病気もマウスピース型矯正だけで歯並びを整えるのは難しいでしょう。

歯を大きく動かすケース

歯を大きく動かす必要がある場合、マウスピース型矯正では対応が難しいことがあります。
たとえば、歯の重なりがひどいケース奥歯を大きく後ろに移動させるケースなどです。

なぜなら、マウスピース型矯正は1~2週間ごとにマウスピースを交換しながら、少しずつ歯を動かしていく仕組みだからです。
大幅に歯を移動させるには時間がかかるだけでなく、マウスピースの設計上、限界があることもあります。

もし、歯を大きく移動させる場合は、マウスピース型矯正よりも強い力で歯を動かせるワイヤー矯正が適しているかもしれません。

インプラントが入っているケース

インプラントはあごの骨に結合しているため、歯列矯正で動かせません。
そのため、インプラントが入っている位置や本数によっては歯列矯正自体が難しい場合もあります。

ただし、インプラントが入っているからといって必ずしもマウスピース型矯正ができないわけではありません。

たとえば、インプラントを支点にしてほかの歯を動かすことで全体の歯並びを改善できる場合があります。
インプラントが入っていてマウスピース型矯正を検討している方は、矯正歯科医に相談しましょう。

なお、インプラントとマウスピース型矯正の両方を検討している方は、担当の歯科医師・矯正歯科医とよく相談する必要があります。

永久歯が生え揃っていないケース

マウスピース型矯正のブランドによって適応年齢や条件は異なりますが、一般的に永久歯が生え揃っており、あごの骨格の成長が完了してから開始できます。

しかし、マウスピース型矯正のブランドによっては、永久歯が生え揃っていなくても適応になるものもあります。
たとえば「インビザライン・ファースト」というマウスピース型矯正は乳歯と永久歯が混在している頃から治療を開始することが可能です。

自己管理が難しいケース

マウスピースは、食事や歯磨きのとき以外ほぼ装着していなければなりません。
そのため、マウスピースの装着時間を確保するのが難しい方、忘れっぽい方、面倒くさがりな方はマウスピース型矯正が向いていない可能性が高いです。

装着時間を守れない場合は、計画通りに進まず治療期間が延びてしまい、シミュレーション通りの結果にならない可能性があります。

毎日コツコツと装着時間を守る努力が必要になる矯正方法のため、もし装着時間を守れる自信がない場合はワイヤー矯正を検討しましょう。

重度の歯周病に罹患しているケース

重度の歯周病になると歯を支える骨が溶けて歯がぐらつき、マウスピース型矯正に耐えられないことがあります。

そのため、歯周病に罹患している場合は、まず歯周病治療を優先します。
歯周病の症状が改善され、歯ぐきや骨の状態が安定したらマウスピース型矯正が可能かどうかを検討するのが一般的です。

埋まっている歯があるケース

歯ぐきの中に埋まっている歯のことを「埋伏歯(まいふくし)」といいます。
埋伏歯の位置や角度によってはマウスピースが装着できなかったり、歯の移動を妨げてしまうことも。
埋伏歯の位置や角度によっては、矯正治療前に抜歯が必要になるケースもあります。

顎関節症があるケース

顎関節症とは、あごの関節やその周辺の筋肉に異常が生じ、口を開け閉めする際に音が鳴ったり、痛みが生じたりする病気です。
まず顎関節症の治療を行い、症状が落ち着いてからマウスピース型矯正を検討します。

マウスピース型矯正が難しいケースは諦めるしかない?

頭を抱えて悩む女性

マウスピース型矯正とワイヤー矯正を組み合わせる「コンビネーション矯正」という選択肢があるため、マウスピース型矯正が難しいケースでも諦める必要はありません。

これは、治療の初期段階でワイヤー矯正を行い歯を大きく動かし、歯並びがある程度整ってからマウスピース型矯正に切り替え、細かく調整する方法です。

ただし、コンビネーション矯正に対応している歯科医院は限られているため、事前に確認が必要です。

マウスピース型矯正を検討する際は、マウスピース型矯正とワイヤー矯正両者を取り扱っている、矯正治療専門の歯科医院に相談することをおすすめします。

マウスピース型矯正ができないときに検討したい矯正方法

アイデアを閃いた女性のイメージ画像

マウスピース型矯正ができないケースでも歯並びを改善する方法はあります。
ここでは、その方法について紹介します。

ワイヤー矯正

表側矯正と裏側矯正(ワイヤー矯正)の装置模型

ワイヤー矯正は、マウスピース型矯正よりも強い力で歯を動かせるため、重度の歯並びの乱れといった難しい症例にも対応できます。

ワイヤー矯正には、歯の表側に装置をつける「表側矯正」と歯の裏側に装置をつける「裏側矯正(舌側矯正)」があります。

表側矯正は装置が目立つことがデメリットとして挙げられますが、白いワイヤー透明なブラケットを使用することで目立ちにくくすることも可能です。

また、裏側矯正(舌側矯正)は装置の違和感が強いことがデメリットとして挙げられますが、近年ではデジタル矯正システムを用いた方法が登場し、以前よりも快適な装着感を可能にしています。

外科矯正

手術室のイメージ画像

あごの骨格に問題がある場合は、外科手術矯正治療を組み合わせる外科矯正が必要です。
たとえば、顎変形症や重度の歯並びの乱れ、笑った時に歯ぐきが大きく露出してしまうガミースマイルなどが対象になることがあります。

外科矯正にはいくつかの方法がありますが、当院では「サージェリーファースト」という方法を採用しています。
これは、まずあごの骨を切断して適切な位置に移動させ、その後、歯列矯正で歯並びと噛み合わせを整える方法です。

先に顔のバランスが整えられるため、矯正治療中の見た目の変化が少なく、精神的な負担を軽減できる点がメリットです。
また、歯を動かす範囲が限定されるため、治療期間が短縮できる可能性もあります。

まとめ

マウスピース型矯正は、あごの骨格に問題があったり、歯を大きく動かす必要があったりする場合は適応できないケースもあります。
しかし、マウスピース型矯正ができないからといって歯列矯正を諦める必要はありません。
ワイヤー矯正や外科矯正、コンビネーション矯正など、さまざまな治療法があります。
大切なのは自分の歯並びやお口の状態に合った治療法を選ぶことです。

当院では矯正相談を随時実施していますので、矯正治療に興味がある方、マウスピース型矯正が適応になるかどうか気になる方は、お気軽にご相談ください。
※矯正相談はこちらのフォームからご予約ください。

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