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叢生(歯の凸凹)は矯正すべき?原因と治療法について


頭蓋骨の模型を持って患者に説明をしている医師

叢生とは、ガタガタした歯並びのことです。八重歯も叢生の一種で、可愛いから残しておくという人も少なくありません。しかし歯列矯正をせず、ガタガタな歯並びのままでは様々なトラブルが起きる可能性があります。そこでこの記事では、叢生について解説します。また、叢生の原因や治療法についてもあわせて解説。叢生の歯並びに悩み、歯列矯正を考えている方は是非この記事を参考にしてください。
当院の歯列矯正に関しては下記のページで詳しく紹介しています。治療の進め方や費用についての詳細が気になる方はあわせてお読みください。
治療内容に関してはこちら

叢生は矯正すべき?

ガチャ歯(叢生)のイラスト

結論から言うと、叢生は矯正すべき不正咬合のひとつです。
不正咬合(ふせいこうごう)とは、何らかの理由で歯の噛み合わせが悪い状態のこと。その中でも叢生は、歯が重なり合ってガタガタしている歯並びのことです。例えば、4人が座れる椅子に無理矢理5人が座っている状態。歯列に収まらずさまざまな方向に歯が生えているため食べ物を細かくできない、歯磨きケアがしにくいなどのトラブルが起きやすい傾向です。また別名、乱杭歯(らんくいば)ガチャ歯とも呼ばれています。

叢生になる原因

叢生の原因は主に次の4つが考えられます。
● 顎と歯の大きさの不一致
● 口呼吸や舌癖などの悪習癖
● 乳歯の虫歯
● 遺伝
それぞれについて詳しく解説します。

顎と歯の大きさの不一致

現代人は顎が小さく、歯が大きい傾向があります。柔らかい食べ物を好むようになり、噛む回数が少ないのが原因のひとつです。その結果、乳歯から永久歯に生え変わる時期に顎が十分に成長していない状態のまま、大きい歯が生えてくることで正しい位置に並ぶスペースがなく、歯並びが悪くなります。

口呼吸や舌癖などの悪習癖

日常の悪い習慣が、歯並びに影響を与えることがあります。たとえば、鼻で呼吸をする時には舌が上顎の裏に軽く接している状態が通常です。
この通常の状態が上顎を前方に成長させるのですが、口呼吸では舌が下がった位置に留まるようになり、上顎が成長せず下の歯を押すようになるため歯並びが悪くなります。その他にも、爪を噛むや頬杖といった癖が習慣になっていると叢生になりやすいです。

乳歯の虫歯

乳歯は永久歯を正しい位置に誘導する役割があります。しかし乳歯が虫歯になり永久歯が生えてくる前に抜歯をした場合には永久歯が正しい位置に生えず、歯並びが悪くなる傾向です。

遺伝

叢生の歯並びは親から、子どもへ遺伝することがあります。顎が小さい、歯が大きすぎるといったことが遺伝して八重歯やガタガタの歯並びになるケースが多いです。
また、親から子どもへアレルギーが遺伝することで叢生の原因になることがあります。特にアレルギー性鼻炎が遺伝すると、口呼吸を引き起こす可能性があり叢生になるリスクが高まります。

叢生を放置するリスク

歯周病 裏側矯正 外科矯正

叢生の歯並びを放置していると、次のようなリスクがあります。
● 見た目のストレス
● 虫歯や歯周病
● 顎関節症
● 歯の寿命と天然歯と粘膜の損傷
それぞれについて詳しく解説します。

見た目のストレス

叢生は歯が重なって、いろんな方向に生えているため、ごちゃごちゃとしている見た目がコンプレックスに感じやすいです。「人前では笑えない」「口元を隠してしまう」といったネガティブな心理状態や行動になりやすいです。
また、ガタついている歯並びが清潔感がない不衛生といったマイナスな印象を相手に与えることがあります。

虫歯や歯周病

叢生の歯並びは歯が重なっている部分や飛び出ている歯があり、食べかすが溜まりやすい状態です。特に、歯と歯の間の歯磨きが難しく虫歯や歯周病を引き起こす可能性が高いです。
また、しっかりと歯磨きできないことが口臭の原因になります。叢生は虫歯や歯周病を繰り返しやすく、治療費がかかることがあります。

顎関節症

叢生を放置すると、顎関節症になりかねません。叢生は一部の歯が噛み合っている状態で噛み合わせのアンバランスさが長期化すると顎の筋肉にストレスがかかって、顎関節症を発症しやすいです。また、噛み合わせの悪さが原因で次のような症状が出ることがあります。
● 頭や顎の痛み
● 肩こり・腰痛
● 咀嚼困難 など
上記のように叢生は口内の問題だけでなく、全身の健康にも影響がでる可能性が高いです。

歯の寿命と天然歯や粘膜の損傷

叢生は重なりあっている歯並びが多く、噛み合わせが安定していません。部分的に歯への負担が異常に大きいところもあり、歯が削れる摩耗や歯茎の退縮などの症状が起きます。
八重歯は歯列から出て前に突出しているため、唇の内側の粘膜に当たって口内炎のような傷ができやすいです。こういった歯への摩耗や過度な負担が長期的に続くと、歯の寿命が短くなり歯を失いかねません。

叢生の治療法

叢生を改善する代表的な治療法は次の通りです。
● ワイヤー矯正
● マウスピース型矯正
● 外科的矯正
それぞれの治療法について、詳しく解説します。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正とはブラケットとワイヤーの引っ張る力で、歯並びを整える治療法です。ワイヤー矯正には大きく分けて表側矯正裏側矯正(舌側矯正)の2つがあります。
表側矯正では歯の表側に金属のブラケットやワイヤーを装着するのが一般的ですが、近年では透明のプラスチックや白いセラミックのブラケットに変更することで、口元の装置を目立たないようにできます。
また、表側に装置が付いていることで舌の動きが制限されないため、発音に問題なく会話ができるのがメリット。いっぽう、裏側矯正(舌側矯正)は歯の内側に装置が付いていて、周囲から矯正していることがほとんどわかりません。
裏側矯正(舌側矯正)の装置は、オーダーメイドで作成します。歯科医師の高い技術力が必要になり治療できる歯科医院が限定されます。
どちらのワイヤー矯正も軽度〜重度の叢生の歯並びに対応可能です。細かい歯の移動が得意で、理想的な歯並びに仕上げられます。
ただし装置の周りに食べかすが溜まりやすく、歯磨きが難しいのがデメリット。矯正装置を付けた後は、歯科医師や歯科衛生士から歯磨きのやり方を教えてもらうのがおすすめです。
他にも、矯正中は装置が外れる、壊れるといったトラブルを防ぐために、固い食べ物や粘着性のある食べ物を制限する場合があります。
なお、当院では表側矯正と裏側矯正の治療を取り入れています。当院のワイヤー矯正に興味のある方はこちらのページもあわせて確認してください。
当院のワイヤー矯正はこちらをチェック

マウスピース型矯正

マウスピース型矯正はマウスピースを交換しながら、歯並びをキレイにしていく治療法です。マウスピースは透明で付けた時にも、口元がほとんど目立ちません。
何十枚ものマウスピースを1週間〜2週間の間隔で交換するため、歯への負担が少なく痛みが小さいのが特徴。また、食事や歯磨きの際にはマウスピースの取り外しができ、食べかすが装置に溜まる心配もなく口内を清潔に保てます。
いっぽうで、マウスピースは1日に20時間以上の装着や、指定された日数で交換するといった患者自身での自己管理が必要です。装着時間や交換日数を守れない場合には、歯が動かず歯並びがキレイにならない、予定より治療期間が延びるなどのトラブルが起きやすいです。
そのため、自己管理が苦手な方にマウスピース型矯正はおすすめできません。他にも、叢生の状態によってはマウスピース型矯正が難しいケースがあります。
マウスピース型矯正ができるかの判断は正確な診査・診断ができる歯科医院で検査を受けることが大切です。
なお、当院では3Dスキャナーを使用したマウスピース型矯正を取り入れていて、歯の細部まで再現した高精度のマウスピースの作成を実現。当院のマウスピース型矯正の詳細を知りたい方は、こちらのページもあわせて参考にしてください。
当院のマウスピース矯正はこちらをチェック

外科的矯正

外科的矯正とは顎の骨の一部を切り取り正しい位置に顎を動かして、見た目や噛み合わせを改善できる治療法です。外科的矯正が必要な場合には矯正装置で、ある程度歯並びを整えてから外科処置を行うのが一般的でした。
しかし、治療期間が長くなる、見た目のコンプレックスがなかなか改善されない、などのデメリットがあり患者さんの負担が大きい傾向です。当院では、従来のデメリットを無くしたサージェリーファースト矯正を取り入れています。
サージェリーファーストとは、矯正装置での治療前に外科手術をする方法です。先に外科処置を行うことで、早期に見た目を改善できます。
術後すぐは噛み合わせが不安定で噛めない状態が続きますが、歯は正しい位置に動こうとするため、移動効率が上がり治療期間が短縮されます。
重度の叢生では、ガタガタの歯並びに加えて上下の顎のどちらか又は上下ともの顎が前に出ているケースが多いです。突出している顎の骨の一部を切り取る処置を行ってから、矯正装置で歯並びを整えていきます。
使用する矯正装置は、患者さんの希望や歯並びの状態によって異なります。
なお、当院での外科的矯正について詳しく知りたい方は、こちらのページもあわせてご覧ください。
当院の外科矯正はこちらをチェック

まとめ

叢生は放置していると口内だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼします。歯や身体への負担が大きくなる前に早めに当院へご相談ください!
当院でご用意している矯正方法も知っていただけたかと思うのですが、さらに詳しく装置に関して知りたい方はカウンセリングでお答えいたします。
矯正はカウンセリング後の精密検査(有料)でご自身の状態やおすすめの矯正方法をご案内できます。
矯正を始める前にはさまざまな不安があると思いますが、理想的な歯並びになるまでしっかりとサポートします。一緒に素敵な口元を目指していきましょう。
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