こんにちは!難波矯正歯科です。
上の前歯が出ている出っ歯だと口がうまく閉じることができず見た目を気にする人も少なくはありません。
「そもそも出っ歯は治療しないといけないのか?」
「自力で目立たなくすることはできないのか?」
と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はそんな疑問にお答えしたいと思います!
出っ歯を目立たなくしたいと思っている方へ、出っ歯になる原因と出っ歯を目立たなくする方法について解説していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
出っ歯とは
上の前歯が下の前歯より出ていてうまく口が閉じられない歯並びを出っ歯といいます。
上の歯が下の歯より2~3mmと少し出ているのは正常な歯並びですが、出っ歯の場合は下の歯よりも上の歯が5mm以上出ている状態をいいます。
また、骨格が問題の出っ歯か、歯の傾きによって出っ歯かの2種類の分類があります。
歯槽性上顎前突
上の前歯が前に傾くことで出っ歯になることを歯槽性上顎前突といいます。
また、下の歯が内側に傾くことで出っ歯になることもあるでしょう。
上の歯が前に傾いている出っ歯であれば口が閉じずらく口呼吸になってしまいがちです。
さらに歯槽性上顎前突は、悪習癖などの癖で出っ歯になることが多いといえます。
骨格性上顎前突
骨格性上顎前突は、上あごの成長が大きすぎるケースや下あごの成長が少ないなど、骨格が原因で出っ歯になります。
また、上あごが前に出ている・下あごが後ろに下がってしまっている場合も、骨格性上顎前突といえます。
歯槽性・骨格性上顎前突
歯槽性と骨格性、両方が原因で出っ歯になることもあります。
骨格性の上顎前突を矯正治療で治す場合は、抜歯や外科手術が選択されることが多くなるでしょう。
出っ歯になる原因
出っ歯になる原因は以下の2通りです。
遺伝的要因
親や親族からの遺伝で出っ歯になる人も少なくはありません。
遺伝による骨格性の出っ歯は、顎の形状や歯の大きさが遺伝するといわれています。
また、顎の大きさは正常であっても歯が大きいと歯が並ぶスペースが無くなってしまい、出っ歯になることもあります。
後天的要因
出っ歯になる原因のほとんどは後天的要因だといわれています。
要因として以下の悪習癖が考えられます。
- 指しゃぶりや爪を噛む癖がある
- おしゃぶりを長期使用していた
- 口呼吸
- 下唇を噛む癖がある
- 舌で前歯を押して唾を飲み込む
- 柔らかいものばかり食べる
歯並びは口周りの筋肉と舌の位置で固定されているのです。
長期的な癖によって歯に力が加えられたり、口呼吸で唇の筋肉による抑制がなかったりすることで歯は前に出てこようとしてしまいます。
さらに、柔らかいものばかり食べていると顎が十分に成長せず出っ歯になってしまうこともあるでしょう。
出っ歯を放置しておくリスク3選
出っ歯は放置しておいていいのでしょうか。
出っ歯を放置しておくことで起こるリスクについて解説していきます。
見た目にコンプレックスを感じる
出っ歯は見た目にコンプレックスを感じる人が多いのです。
出っ歯は上の前歯が出ているため唇が閉じにくく口元の歪みに目がいってしまいがちです。
また、口を無理に閉じようとして下あごに梅干しのようなシワができてしまう人もいるでしょう。
出っ歯を放置しておくことで見た目が気になって人前に出るのが億劫だと感じてしまう人もいるため、出っ歯の治療は自信をつけるためにも重要といえるのではないでしょうか。
むし歯や歯周病になりやすい
出っ歯は上の前歯がガタガタ歯並びで出ていることが多く、むし歯や歯周病になりやすいといえます。
出っ歯のままだと口がうまく閉じられず口呼吸になり口の中が乾燥してしまい、むし歯や歯周病になるリスクが高まり、さらに口臭の原因にもなってしまいます。
また、出っ歯は前歯で噛んでいないことが多く、奥歯ばかりで噛むため奥歯に負担がかかり奥歯の歯周病進行のリスクも高くなるでしょう。
むし歯・歯周病のリスクを考えると鼻呼吸ができるように、歯全体で噛むようにするためにも出っ歯は放置しておかない方がいいといえます。
身体に不調が表れやすい
出っ歯を放置しておくと身体に不調が表れやすくなります。
前述したように、出っ歯は前歯で食べ物を噛み切ることが難しく、奥歯のみで噛んでしまいます。
さらに、あまり咀嚼せずに食べ物を食べてしまうと消化不良となり胃腸に負担をかけてしまうのです。
また、奥歯ばかり使うので口周りの筋肉が強ばってしまい、ひどい人は肩こりや頭痛などが起きる人もいるでしょう。
出っ歯を放置しておくことは、見た目だけではなく身体の体調にも繋がるデメリットでしかないのです。
出っ歯は自力で目立たなくできる?
出っ歯は自力で目立たなくできるのでしょうか?
残念ながら出っ歯は自力で治すことはできません。
出っ歯を自力で治そうと無理に力を加えると、歯にダメージが加わり痛みなどが出たり歯の根が悪くなったりする可能性がありますので、自分で治そうとせず適切な治療を受けるようにしましょう。
出っ歯を目立たずに治療する5つの方法
出っ歯を目立たずに目立たなくする方法を紹介していきます。
裏側矯正(舌側矯正)
裏側矯正であれば目立つことなく出っ歯の治療が行えます。
表に装置を装着するワイヤー矯正は、歯の表面に装置を装着するため出っ歯だとさらに口が閉じることが難しく目立ってしまいますが、裏側矯正だと装置を歯の裏側に装着するため目立つことなく出っ歯の治療をおこなえます。
さらに裏側矯正は出っ歯(上顎前突)の治療を得意とする装置なので、目立たずにワイヤー矯正と同じスピードで出っ歯を改善することができるのです。
また、裏側矯正(舌側矯正)は抜歯が必要な出っ歯であっても治療することが可能です。
ただし装置が歯の裏側にあるため、慣れるまでは話しにくく痛みを伴ってしまうこともあるでしょう。
※「裏側矯正(舌側矯正)」の治療内容について>>
※「表側矯正」の治療内容について>>
マウスピース型矯正
マウスピース型矯正で出っ歯を目立つことなく改善できます。
マウスピース型矯正はプラスチックでできたマウスピースを装着し、徐々に歯を動かしていきます。
マウスピースは1日20時間以上装着しなければなりませんが、透明のため目立つことはありません。
また自分で取り外しができ痛みが少ないのが特徴といえます。
ただし抜歯を伴う矯正や複雑なケースは、裏側矯正を選択した方がいい場合もあります。
ハーフリンガル矯正
ハーフリンガル矯正は上の歯に裏側矯正装置を、下の歯には表側にワイヤー矯正装置を装着して矯正治療をしていきます。
上の歯のみ裏側矯正のため費用を抑えられるのと、下の歯は表に装置を装着しているため舌感が気になりません。
出っ歯であれば上の歯が比較的目立つので、ハーフリンガル矯正を選択しても十分目立つことなく矯正治療を行うことが可能といえるでしょう。
※「ハーフリンガル矯正」の治療内容について>>
※治療費用についての詳細はこちら>>
外科矯正
骨格性上顎前突のケースで外科矯正が選択されることがあります。
出っ歯が骨格の大きさによって生じている場合、矯正治療を行うだけでは完全に出っ歯を改善することが難しいためです。
骨格上に問題があるか手術が必要かどうかは精密検査にて判断します。
手術となると入院や顎の固定期間が必要になるでしょう。
もし手術が必要であった場合も、当院では提携医療機関と連携して治療を行っていますので安心してくださいね。
悪習癖の改善
後天的要因である悪習癖によって出っ歯になった人は、悪習癖を改善する必要があります。
矯正治療で出っ歯を治療していても悪習癖を続けていると後戻りしやすくなるためです。
特に口呼吸や舌の位置を改善することは、矯正治療終了後の後戻りを防ぐためにも重要といえます。
口腔筋機能療法(MFT)など口周りの筋肉トレーニングを取り入れるといいでしょう。
→関連記事『MFTトレーニングとは?舌を鍛える重要性や具体的な効果』
まとめ
出っ歯を目立たなくすることは矯正治療で可能といえるでしょう。
残念ながら自力で出っ歯を治すことは歯にダメージを与える可能性があるため、おすすめできません。
出っ歯を治すには目立たない裏側矯正(舌側矯正)やマウスピース型矯正を選択することができます。
出っ歯の状態によって抜歯や手術などが必要かどうかは精密検査にて判断します。
ライフスタイルによっても矯正治療の選択は変わりますので、気になることがあれば遠慮なく当院にご相談くださいね。