こんにちは。難波矯正歯科です。
くいしばりが歯に悪いと聞いたことがありますか?
くいしばりは「口腔悪習癖」とも呼ばれ、歯ぎしりもこの部類にはいります。
今回はくいしばりや歯ぎしりがどのように歯並びに影響するのか。
原因や治療方法についても説明していきます。
くいしばりや歯ぎしりは、歯並びだけではなく歯や顎関節にもかなり負担がかかってしまい、放置しておいていいことはありません。
くいしばりや歯ぎしりが気になる方は何か対策することをおすすめします。
目次
くいしばりや歯ぎしりとは?
くいしばりや歯ぎしりは上下の歯を力強く噛んだり、すり合わせたりすることをいいます。
通常、安静時は唇を閉じていても上下の歯は噛み合わさっておらず2~3mmと少しすき間が空いている状態が正常であり、この状態を「下顎安静位」といいます。
就寝時や作業時に無意識に上下の歯を噛み合わせてしまっていると、歯におよそ100kg以上の力がかかって歯や顎に負担がかかるため、気付いた時に離すように心がける必要があるでしょう。
また、なかなか歯ぎしりやくいしばりは自覚することが難しいため、起床時に顎が疲れていたり顎周辺の筋肉が緊張していたりする場合は疑ってもいいかもしれません。
くいしばりする5つの原因
くいしばりをする原因は以下の5つです。
- ストレス
- 歯並び
- 集中している時間がある
- 自律神経の乱れ
- 枕が合っていない
人によって異なりますので、1つでも当てはまる人や心当たりがある人は改善できるよう心がけることをおすすめします。
1つずつ詳しくみていきましょう。
ストレス
くいしばりの原因には、過度なストレスが関わっていると考えられます。
心身ともに疲れ切っていると筋肉が常に緊張状態になってしまい、無意識に噛み締めてしまいます。
また就寝中に歯ぎしりやくいしばりをすることで、ストレスを解消しているともいわれます。
しかし歯や顎に症状が出るぐらい力がかかっているようであれば、何かしらの対策が必要でしょう。
歯並び
歯並びが悪く噛み合わせが不安定だと、くいしばりをしやすくなります。
きちんと噛み合わないことがストレスに繋がったり、詰め物が合っていないなどで噛み合わせが不安定になったりすることで、くいしばりの原因になってしまいます。
詰め物や噛み合わせに違和感がある場合は、歯科医師に確認してもらうようにしましょう。
集中している時間がある
パソコンやスポーツなど何かの作業に集中して無意識にくいしばっていることがあります。
ゴルフなど瞬時に力を入れるスポーツや軽量上げなど、力を使ったり重いものを運ぶ作業をしたりする時など特にくいしばってしまうでしょう。
日中に顎が疲れると感じる方は要注意です。
くいしばらないためにも、意識して上下の歯を離すように心がけてくださいね。
自律神経の乱れ
自律神経の乱れは身体を緊張状態にさせてしまうため、くいしばりにつながります。
カフェインの摂取や飲酒・タバコなどを多く摂取することにより、自律神経が乱れ睡眠が浅くなってしまいます。
特に就寝前の摂取は控えるよう心がけましょう。
枕が合っていない
枕が高すぎたりして合っていない枕を使用すると、くいしばってしまうといわれています。
枕が合っていないと睡眠が浅くなってしまい睡眠の質が低下してしまいます。
睡眠の質が下がり寝不足によるストレスや枕が合っていないことによるストレス、また睡眠が浅いこともくいしばりやに繋がるため、身体の健康・歯の健康のためにも睡眠の質を高められるよう心がけましょう。
くいしばりが歯並びに及ぼす3つの影響
くいしばりや歯ぎしりが歯並びにどのような影響を及ぼすのでしょうか。
くいしばりや歯ぎしりによってかなりの力が歯に加わり、顎に負担がかかり歯が傾いたりと歯並びにも影響してしまいます。
どのように影響しているのか詳しく解説していきます。
詰め物や被せ物が外れる・破損する
くいしばりをすることで詰め物や被せ物が外れたり破損することがあります。
一定の力が詰め物や被せ物にかかることによってひずんでしまい、接着していた部分から取れやすくなってしまいます。
また、詰め物や被せ物が取れたまま放置しておくと、歯並びや噛み合わせにも影響してしまうため改善が必要になるでしょう。
歯が欠ける
くいしばりで歯に力が加わることで歯が欠けたり、すり減ったりすることがあります。
歯は縦に噛み合う力には強いですが、歯ぎしりなどの横揺れの力には弱いため歯が欠けることがあり、特に神経の処置をしている歯は歯がもろくなっているため欠けやすく注意が必要です。
歯が欠けたりすり減ることによって噛み合わせが変わり、歯並びにも影響する可能性があります。
歯周病の悪化
くいしばりをすることで歯周病を悪化させてしまうことも考えられます。
前述したように歯は横揺れの力に弱いため、横揺れの力が歯を支えている歯槽骨にまで影響し、歯槽骨を溶かし始め歯周病を悪化させてしまいます。
そのまま歯周病の進行を放置しておくと、歯が倒れ噛み合わせが変わってしまったり、最悪抜けてしまうことで歯並びにまで影響がでてしまうでしょう。
くいしばりは放置しておいても大丈夫?
くいしばりは放置しておいてもいいのでしょうか。
前述したように歯にかなりの力がかかるため、何もしないことはおすすめしません。
また矯正治療中のストレスにより、さらにくいしばりや歯ぎしりをしてしまう方もいます。
矯正治療中のくいしばりも、動こうとしている歯に上下から力が加わるため思うように歯が動かない可能性があります。
計画通りに歯が動かない場合は、食いしばりや歯ぎしりなど何かしらの力が加わっている事も考えた方がいいかもしれません。
くいしばりの治療方法
くいしばりの治療をすることで歯にかかる力や負担を軽減することが可能です。
歯やあごに様々な負担や悪影響が出ないためにも治療することをおすすめします。
歯列矯正
歯列矯正で歯並びを改善し、くいしばりや歯ぎしりを改善させます。
歯並びや噛み合わせが悪いままだと噛み合わせが不安定なためストレスに繋がったり、口周りの筋肉が緊張してしまい、くいしばりや歯ぎしりをしてしまいます。
歯列矯正で歯並びを整えることで口周りの筋肉の緊張を和らげ、くいしばりや歯ぎしりを軽減することが見込めます。
また歯並びが改善されることで見た目にも自信がつくため、歯並びにコンプレックスを感じストレスになっていた人は見た目のストレスからも解放されるでしょう。
ナイトガード
就寝時のくいしばりや歯ぎしり対策としてナイトガードを装着します。
ナイトガードを装着することで無意識に上下に噛み合う力を分散させ、さらに顎関節への負担を減らすことが可能になります。
ナイトガードはゴム製やプラスチック製のものがあり、くいしばりや歯ぎしりの程度によって厚みの違うものを使用します。
またナイトガードを装着することで、詰め物や歯が欠けたり破損したりすることも予防できるでしょう。
注射による治療
筋弛緩作用のある製剤をあご周辺の筋肉に注入することで筋肉の緊張を和らげます。
筋肉の緊張が和らぐことにより、くいしばりが解消されるのです。
また口周辺の筋肉の緊張が和らぐことで、くいしばりや歯ぎしりによる頭痛や肩こりも軽減されるでしょう。
ただし薬剤の効果は3~6ヶ月と永久的でないため定期的に処置する必要があります。
まとめ
くいしばりによって、歯やあごへの負担だけでなく歯並びにも影響がでます。
頑張って矯正治療をしていても、くいしばりによって治療が遅れてしまっては元も子もありませんよね。
矯正治療は慣れるまでかなりのストレスを感じる方も少なくないと思います。
日常生活でのストレスの緩和や自律神経の乱れがないような生活に、少しでも近づけるよう心がけてみるのもいいかもしれません。
矯正の装置がストレスであれば、歯並びによっては代用できるものもあるかもしれません。
ささいな事でもかまいませんので、何か気になることがあれば当院に遠慮なく相談してくださいね!
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