こんにちは!難波矯正歯科です🦷
本日は「受け口の見分け方」についてお話させていただきます。
下の前歯が上の前歯よりも前へ出てしまう受け口。
なんとなくイメージはできるけど、受け口かどうかを一般の人が見分ける方法はあるのでしょうか?
この記事では受け口の特徴と見分けるポイント、受け口の治療方法などについて詳しく解説します。
自分もしくはお子さんの歯並びが受け口なのかどうか気になっている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
受け口を見分けるポイントは?
受け口を見分けるポイントや重症度は次のとおりです。
そもそも受け口ってどんな歯並び?
受け口とは通常、上の前歯より内側にあるはずの下の前歯が外側に突出している歯並びのことです。
正式には「下顎前突」や「反対咬合」と呼ばれます。
「しゃくれ」と混同されることもありますが、しゃくれは下顎が前方に突き出た輪郭のことを指します。
そのため、必ずしも下の前歯が上の前歯より出ているとは限りません。
一方で受け口は、下の前歯が上顎より前方に出ており、結果として下顎も突出したように外見になり、
しゃくれて見えること多いです。
あなたは受け口?見分けるポイント
次のいずれかの特徴が当てはまる場合、受け口である可能性があります。
〈受け口のチェックポイント〉
1.奥歯で噛んで「いーっ」としたときに、下の前歯が上の前歯より前に出ている
2.下顎がしゃくれて、横からみると三日月のようにみえる
3.上下の前歯を合わせることができない
4.前歯で食べ物を噛み切れない
5.「サ行」「タ行」が言いにくい、聞き取りづらい
受け口は大人になるにつれて悪化していくケースが多いため、早期からの治療が望ましいです。
気になる特徴がある場合は歯科医院で相談してみましょう。
自分の受け口は重症?軽度?レベルを知る方法
受け口の種類
受け口は大きく分けて3つの種類に分類され、それぞれの特徴が複合的に起きている場合もあります。
一般的に歯槽性下顎前突と機能性下顎前突に比べて、骨格性下顎前突は治療の難易度が高いです。
骨格性下顎前突では通常の矯正治療だけでは良くならず、
顎の骨を切って骨格のバランスを整える外科手術を併用する必要があります。
1.歯槽性下顎前突
歯の生える位置や傾きの問題で下の前歯が前方に出た状態。
2.機能性下顎前突
正常な噛み合わせが可能な骨格であるが、歯並びなどの問題によって
本来の位置より前方で下顎を噛み合わせている状態。
3.骨格性下顎前突
上下の顎の成長バランスや位置が原因で、下顎が上顎より前方に出ている状態。
歯並びと骨格のどちらにも問題がある場合があり、
骨格の影響が出ている歯並びでは外科治療を併用した方が、見た目にも分かりやすく改善されるケースが多いです。
治療の難易度が高い骨格性下顎前突のチェックポイント
次のような特徴に当てはまる場合、骨格性下顎前突である可能性があります。
・上下の前歯同士を噛み合わすことができない
・顔の中央部分(目の上から鼻の下あたり)が陥没気味
・顔の下半分が長く、横から見ると三日月様
外科手術が必要かどうかは歯並び、骨格などを歯科医師が総合的に見て診断します。
まずは歯科医院で相談してみると良いでしょう。
受け口はなぜなるの?
受け口になる主な原因は次の3つに大きく分けられます。
遺伝によるもの
歯並びや骨格は遺伝によるものが多く、生まれつき受け口になりやすい方もいます。
両親のどちらかが受け口の場合はお子さんもその特徴を引き継ぐ可能性があるため、
成長とともに歯並びにも目を配るようにしましょう。(必ず遺伝するわけではありません。)
顎の成長バランス
下顎が大きく成長したり、逆に上顎の成長が少なかったり、上下の顎の位置が不適切だったりすると受け口になります。
顎の成長バランスは遺伝による場合や、不適切な舌癖による場合など様々な影響を受けます。
早期に治療を開始することで顎の成長バランスをコントロールし、骨格性の受け口を改善できます。
受け口の傾向が見られたら、早めに歯科医院で相談しましょう。
日常的な癖
幼少期からの日常的な癖によって、後天的に受け口を引き起こすことがあります。
特に幼少期に癖になると長期化し、なかなか治りにくくなります。
以下のような癖が頻繁に見られるときは、お子さんが癖を止められるようにサポートしてあげましょう。
受け口を引き起こす癖
・唇を吸う
・下顎を前に出す
・頬杖
・口呼吸
また、大人になってからも無意識にこうした良くない癖が残っていることもあります。
悪習癖を改善しないと、せっかく矯正治療しても歯並びが元に戻る恐れがあるため、意識的に無くすようにしましょう。
受け口によって起こり得るリスク
受け口は見た目だけの問題ではなく、体にも様々な影響を及ぼします。
発音がしにくい
「サ行」や「タ行」といった前方に空気を送り出すことで音を出す発音がしにくいです。
受け口は上下の前歯が噛み合わないことから発音中も空気が漏れ出してしまいます。
その結果、舌ったらずでこもったような発音になりやすいです。
顎関節症になりやすい
受け口の状態は噛み合わせが悪いため、顎の関節に負担がかかり、顎関節症になりやすいです。
顎関節症になると口を開けにくくなったり、開閉時に痛みを生じたりし、日常生活にも支障が出ます。
また、噛み合わせが悪いと顎だけでなく、体の様々な部分に負担がかかり、
頭痛や肩こりなどの症状を引き起こすこともあります。
咀嚼不良による胃腸への負担
受け口では噛み合わせが悪いことで食べ物を小さくかみ砕くことが難しく、胃腸への負担がかかりやすいです。
むし歯や歯周病になりやすい
口を閉じにくいため、口の中が乾燥しやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
通常は唾液が口の中の菌を殺菌したり、食べかすを洗い流したり、
むし歯にならないように酸を中和したりして口の中を守っています。
しかし、口が乾くと唾液の量が減り、こうした唾液の働きが弱まります。
その結果、虫歯や歯周病のリスクが高まるため、注意が必要です。
受け口の治療は早いほうが良い
受け口はできるだけ早期に治療を始めることをおすすめします。
受け口は年齢とともに悪化しやすいからです。
実は子どもの受け口の発生頻度はおよそ2%と高くはありません。
しかし、そのまま成長期まで放置すると下顎がどんどん成長して前方に出てしまいます。
本格的な成長期前に矯正治療を開始することで、顎の成長バランスを整えて、
受け口の改善や永久歯列期の治療負担を軽減することが可能です。
骨格にアプローチできる時期は限られていますので、
乳歯が生え揃う3歳頃に検診等で受け口を指摘された場合は歯科医院で相談してみましょう。
受け口の治し方
受け口の治療方法は大人の場合と子どもの場合で異なります。
大人の場合
既に骨格が完成している大人の場合は通常の矯正方法単体、もしくは外科矯正を併用しての治療が必要です。
特に骨格に問題がある受け口では骨格のバランスを整えないと改善が難しいため、顎の骨を切る外科手術が必要になります。
外科手術の要否は精密な検査をしないと分からないため、まずは歯科医院で相談することが大切です。
※当医院の治療内容についてはこちらをご確認ください!
通常の矯正方法
・ブラケット矯正
歯にブラケット装置と呼ばれる金属の装置をつけ、そこにワイヤーを通すことで歯を移動させる方法。
幅広い症例に対応が可能。
・マウスピース矯正
形態の異なるマウスピースをおよそ2週間ずつ付け替えていくことで、歯を移動させる方法。
比較的軽度の症例に対応できる。
外科矯正
外科手術によって顎の骨を切って、上下の顎のバランスを改善する方法。
外科手術は入院治療が必要で、外科治療の前後は一般的な矯正方法も併用する。
受け口で顎変形症の診断がつけば、外科手術は保険が適応される。
難波矯正歯科では外科矯正のご相談にも対応しております。
当医院の外科矯正についてはこちらをご確認ください。
子どもの場合
乳歯列期の子どもの矯正治療では、顎の成長をコントロールする装置や歯並びに影響を与える舌癖を改善する装置、
歯の傾きを治す装置などによって骨格や口周りの筋肉のバランスを整えます。
歯並びの状態によっては永久歯列でも追加治療が必要となるケースもあります。
しかし、乳歯列期において骨格のバランスを整えておくことで、永久歯列での治療負担の軽減が期待できます。
まとめ
次のような特徴がある場合、受け口である可能性があります。
〈受け口のチェックポイント〉
1.奥歯で噛んで「いーっ」としたときに、下の前歯が上の前歯より前に出ている
2.下顎がしゃくれて、横からみると三日月のようにみえる
3.上下の前歯を合わせることができない
4.前歯で食べ物を噛み切れない
5.「サ行」「タ行」が言いにくい、聞き取りづらい
受け口は矯正治療で治すことが可能です。
そして、早期に治療を開始することで治療の負担を軽減できます。
上記の特徴があって歯並びに不安がある方はお気軽に難波矯正歯科へご相談ください!
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