こんにちは。難波矯正歯科です!
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受け口と顎変形症はいずれも顎の位置や歯並びに関係する問題ですが、原因や影響、治療法が異なります。
では、実際にどのような違いがあるのでしょうか。
本記事では、受け口や顎変形症とは何か、違いについて解説します。
自分は受け口なのか顎変形症なのか気になる方はぜひ参考にしてください。
受け口とは
受け口とは、下の歯が上の歯よりも前方に突出している状態を指します。
「反対咬合」や「下顎前突(かがくぜんとつ)」とも呼ばれており、下あごが目立ちやすくなりコンプレックスを持つ方も多いです。
また、受け口は見た目だけでなく、噛み合わせにも影響を及ぼします。
本来の噛み合わせとは逆になっているため、食べ物を効率的に噛めなくなったり、発音が不明瞭になったりすることも。
歯に負担がかかりやすく、将来的に歯を失いやすい歯並びです。
顎変形症とは
顎変形症とは、上下の顎の骨の大きさや形の異常のことです。
これにより、歯並びや噛み合わせの乱れによるお口の機能に問題が生じたり、顔面の非対称などが引き起こされます。
重度の出っ歯や受け口、上下のあごのずれは顎変形症と診断されることがあります。
顎変形症が生じる原因は遺伝的要素が強いと言われていますが、はっきりと解明されていません。
また、口呼吸や指しゃぶり、舌の癖などによって後天的に顎変形症になることもあります。
症状にもよりますが、顎のずれが大きいと食べ物を噛む際や会話に支障が出ることも。
また、顎関節に負担がかかりやすく、口を開ける際に音が鳴ったり、口を大きく開けられないといった症状が現れる顎関節症を引き起こすリスクもあります。
受け口と顎変形症の違い
受け口は下あごに限定されているのに対して、顎変形症は上あごや下あご、あるいはその両方が関与しています。
受け口は軽度~中等度の症例と見なされることが多く、顎変形症は重度な症例になることが多いです。
また、受け口と顎変形症は原因や起こり得るリスクになどが異なります。
ここでは、原因と起こり得るリスク、治療方法の違いについて解説します。
原因
受け口の原因は、主に以下の4つです。
- 遺伝
- 幼少期の習慣
- 顎の骨の成長異常
- 歯の生え方
受け口は遺伝による影響を受けやすいです。
親や近親者に受け口がある場合、子供にも受け口が現れる可能性が高まります。
また、それだけでなく幼少期に長期間の指しゃぶりや舌の癖を続けると下あごの成長を促し、上あごの成長を抑制することがあり、受け口の原因となります。
上あごの劣成長や下あごの劣成長など顎の骨が正常に成長しない場合も受け口が生じやすいです。
また、歯が生える位置も関係しています。
下の歯が前方に突き出して生えている場合は受け口になるリスクが高いです。
一方、顎変形症の原因ははっきりとわかっていませんが、以下の要因が関係していると考えられます。
- 遺伝
- 顎の骨の成長異常
- 疾患
- 外傷
顎変形症は、遺伝的な要素が強いと言われていますが、指しゃぶりや舌を出す癖といった習慣も原因として考えられます。
また、唇裂口蓋裂などの疾患や、成長期におけるあごの骨折も顎変形症を引き起こすことがあります。
起こり得るリスク
受け口を放置すると以下のようなリスクが生じる可能性があります。
- 見た目にコンプレックスを持ちやすい
- 顎関節症のリスクが高まる
- 虫歯や歯周病になりやすくなる
- 食べ物が噛みにくくなる
- 発音が不明瞭になる
受け口は下の前歯が突出した状態になるため、しゃくれた状態になり、見た目のコンプレックスを抱えてしまうことがあります。
また、受け口は歯並びの乱れを生じていることも多いです。
そのため、歯ブラシが届きにくく虫歯や歯周病のリスクが高まります。
受け口は見た目への影響や虫歯になりやすいだけではありません。
噛み合わせが反対になっていることから前歯で食べ物を噛み切るのが難しく、大きな塊のまま胃腸に運ばれてしまうため、消化不良を引き起こす可能性が。
また、サ行・タ行・ラ行の発音が不明瞭になることもあり、コミュニケーションに支障をきたしてしまうこともあります。
顎変形症はこれらに加えて、以下のようなリスクが生じる可能性があります。
- 顔の非対称
- 呼吸困難
顎変形症はあごの歪みやねじれなどが生じている状態のため、顔の左右が非対称になることが多いです。
また、受け口だけでなく出っ歯や開咬(奥歯で噛んでも前歯に隙間が空く歯並び)などを引き起こすことがあります。
重度の顎変形症は「鳥貌様顔貌(ちょうぼうようがんぼう)」と呼ばれる、鳥のような顔つきになることがあります。
この状態では舌の根元が喉の奥に落ち込み、空気の通り道が狭まって呼吸困難やいびきを引き起こすことも。
さらに、睡眠中に呼吸が一時的に停止する睡眠時無呼吸症候群を引き起こす可能性があります。
受け口や顎変形症を放置すると、健康上にさまざまな悪影響を及ぼし、日常生活に不便さを強いられ、精神的なストレスにもつながります。
治療方法
受け口の治療は矯正治療が一般的です。
矯正治療にはワイヤー矯正やマウスピース矯正があり、状態やライフスタイルによって適切な方法を選択します。
ただ、重度の受け口は外科手術が必要になることもあります。
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一方、顎変形症の治療は症状に応じて異なりますが、矯正治療と外科手術と組み合わせることが多いです。
外科手術は、あごの骨を切って正常な位置に戻すための手術を行います。
顎変形症では以下のような手術が行われます。
- 上あごの骨の長さと位置を調整する
- 下あごの骨を前後に移動させる
- 抜歯してからあごの骨を移動させる
- 下あごの先にある骨の長さを調整する
顎変形症の手術は、あごの骨を整えるため、根本的な原因を解決できます。
また、お口の中からアプローチするため、顔に傷跡が残りません。
厚生労働大臣が定める医療機関であれば顎変形症の手術は保険診療の対象になります。
ただ、受けられる手術や矯正装置の種類が限られているため、注意が必要です。
どの手術を行うかは状態によって異なります。
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矯正治療も外科手術も事前に精密検査と診断を受ける必要があるため、
受け口や顎変形症を治したい方はまずは無料カウンセリングなどを活用して相談することから始めましょう。
受け口と顎変形症を見分けるには?
自分では受け口と顎変形症の違いを把握することは難しいです。
ただ、受け口は上の歯よりも下の前が前方に出ているのに対し、顎変形症はあご全体が左右どちらかにずれているか、大きさや形に異常がみられます。
状態を正確に診断するためには、歯科医院での精密検査が必要です。
精密検査では、レントゲンやCT撮影、口腔内や顔の写真撮影、歯型取りを行い、歯やあごの状態を詳細に調べます。
受け口や顎変形症の検査は痛みを伴うことはありません。
レントゲンや歯科用CTは、比較的短時間で完了し、すぐに結果を確認できます。
見た目ではわからない部分まで詳細に把握でき、適切な治療計画の立案が可能です。
もし、顎変形症や受け口が気になる場合は、歯科医師に相談してみましょう。
まとめ
受け口と顎変形症は、それぞれ異なる特徴があります。
ただ、いずれも放置すると将来的にさまざまな問題を引き起こす可能性があります。
自分が受け口なのか顎変形症なのかは、精密検査を受けてみないとわかりません。
当院では、無料カウンセリングを実施していますので、受け口か顎変形症か気になる方は、気軽にご相談ください。
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