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歯ブラシだけでは磨けない!?デンタルフロスが必要な理由


オーラルケアグッズ,デンタルフロスと歯ブラシ

こんにちは。難波矯正歯科です。
いつも当医院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。

突然ですが、歯ブラシのほかに『デンタルフロス』をお使いの方はいらっしゃいますか?
「気になった時だけ…」「勧められたことはあるけど、面倒でなかなか使っていない」という声が聞こえてきそうです。
確かに、歯磨きをしてさらに別の道具を使うとなると面倒に感じてしまいますよね。

それでも私たちが皆さんにデンタルフロスを使うようにお伝えしているのは「歯ブラシだけでは全体の汚れのうち60%ほどしか落とせていない」からなのです。

今回は、なぜデンタルフロスを使う必要があるのかや使い方のコツなどについてお話していきます。
きっと「フロスもしなくちゃ!!」という気持ちになるはずですよ。
ぜひご覧くださいね。

歯ブラシだけでは60%程度しか磨けないって本当?

歯磨きをしている人の口元の画像

毎日歯磨きしているから安心だと思っていたのに、歯科医院に行くと「ここが磨けていません」「虫歯ができていますね」などと言われて悲しい思いをしたことはありませんか?

もしかしたらケアの仕方に原因があるのかもしれません。
なぜなら「歯磨きをしている」ことと「磨けていること」は全く別の話だからです。
ライオン株式会社が調査したデータによると、歯ブラシだけで磨いた時に落とせる汚れはなんと“全体の60%程度”とされています。
思っていたよりも少ない数字に驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

※参考「歯と歯の間のケア方法」-ライオン歯科衛生研究所

少しの歯垢でも細菌はいっぱい!?

例えば楊枝の先に歯垢を取ったとして、その中にどのくらい細菌がいると思いますか?
楊枝の先に取れるのは約1mgです。
ほんのちょっとに感じますよね。

しかしこのたった約1mgの歯垢の中には、虫歯菌や歯周病菌を含めておよそ10億もの細菌が潜んでいるのです!
「少しくらい大丈夫だろう」と思っていたその磨き残しにも、細菌がうようよ…。
40%も磨き残しがあったら、虫歯や歯周病になってしまうことがあるというのも納得できるのではないでしょうか。

では、残りの40%が残ってしまうのは仕方がないのかというとそうではありません。
そこで活躍してくれるものが、歯と歯の歯垢を除去できる『デンタルフロス』です。
次の項では、デンタルフロスがどう役立ってくれるのかご説明していきます。

デンタルフロスが必要な理由とは?

歯の模型でデンタルフロスを練習している画像

歯ブラシの毛先は歯と歯の接している面までは届かないため、その部分にはどうしても磨き残しが生じてしまいます。
しかし、デンタルフロスはこの部分にも届かせることができます。
歯と歯の間の隙間に入れて動かすことで、歯垢などの汚れをしっかり絡めとることが可能なのです。

毎日の歯磨きにデンタルフロスをプラスすることにより歯垢除去率は“60%から95%前後”まで上がります。
歯ブラシで磨いた場合と、デンタルフロスを日々のケアに取り入れた場合では、かなり大きな差が生じるということがご理解いただけたのではないでしょうか。

デンタルフロスを使う頻度はどのくらい?

基本的に『1日1回』は使うように心がけましょう。
なぜなら歯垢などの汚れが残ったままになっていると、少しずつ硬くなりセルフケアでは取れなくなってしまうからです。
そのため、1日に1回はを通すことが推奨されています。

ちなみに日本人のデンタルフロスの使用率は20%未満ですが、アメリカでは約60%、スウェーデンでは約51%の方が使っているそうです。
「日本人の30歳以上の80%の人が歯周病」といわれる理由の1つには、フロスの使用率が低いこともあげられると思います。
虫歯や歯周病を防ぐために、デンタルフロスは欠かせないものなのです。

効果的にデンタルフロスを使うためのポイント

デンタルフロスと歯間ブラシの種類のイラスト

話を聞くだけだと簡単そうにみえて、実は意外と使い方が難しいのがデンタルフロスです。
使おうと思っても「やってみたら難しかった」と、途中でやめてしまう方も少なくありません。
一番早く上手に使えるようになる方法は、“歯科医院で歯科医師や歯科衛生士に直接教えてもらうこと”です。

とはいえ、ここまでお読みいただいて「すぐに使いたい!」と思っていらっしゃる方もすくなくはないはず。
ここでは使う時のポイントについていくつかご紹介していきます。

①隙間に合ったサイズを選ぶ

ご自分のお口の中でも、場所によって歯と歯の間の隙間の大きさは異なります。
できればそれぞれの隙間に合わせたものを使うのが理想です。

選び方としては、歯と歯がぴったりくっついていて隙間があまりないような場合には『デンタルフロス』を、隙間が空いている場合は『歯間ブラシ』を使うと良いです。

歯間ブラシはサイズ選びがまた難しいので、患者様からご相談いただくことも多くあります。
ポイントは「歯と歯の間をスムーズに入れることができて、きつくない程度」のものを選ぶことです。
ゆるすぎると歯垢が十分に取れず、きつすぎると歯ぐきを傷つけてしまう原因になるので注意しましょう。
こちらも歯科医師や歯科衛生士に選んでもらい、使い方を教わってから行うようにすると安心ですよ。
サイズ選びや使い方でお困りの際は、どうぞ気軽にお声がけくださいね。

②正しい持ち方をする

持ち方は、指に巻く『指巻き法』と、円を作る『サークル法』の2種類あります。
『サークル法』は初心者向けだとされていますが、まずはご自分が動かしやすい方法でやってみてください。
詳しい持ち方は、歯科医院で教わりましょう。

③ゆっくり動かす

ノコギリをひくように、ゆっくり前後または左右に動かしながら少しずつ歯ぐきの境目まで入れていくのがポイントです。
勢いをつけて入れてしまうと、歯ぐきにささってしまうため気をつけてください。
もし通しにくいところがあったら、無理に通さずに歯科医院で相談すれば問題ありません。

④歯ぐきを傷つけないようにする

なるべく歯ぐきを傷つけないようにしてください。
入れる時に繰り返し歯ぐきにささっていると、それが原因で歯ぐきが下がってしまう可能性があります。

⑤清潔なものを使用する

糸状に巻かれているものをカットして使う『ロールタイプ』は、一回使う度に処分しましょう。
また一度通した部分には歯垢がついているため、次の隙間に通す時には新しい面を出して使います。

一方『ホルダータイプ』のものは毎回交換する必要はありませんが、糸の部分がほつれてきたり傷んでしまった時には新しくしてください。
特に傷んでいなければ、最大2週間を目安に洗って繰り返し使うことが可能です。
使用後は良く洗ってしっかり乾かしましょう。
歯間ブラシを使う場合も同様です。

矯正治療中もデンタルフロスは重要です

ワイヤー矯正(表側矯正)の装置モデル

デンタルフロスでのケアは、矯正治療中においても非常に重要になります。
なぜなら矯正装置をつけている時は、治療前よりも虫歯のリスクが高くなるからです。

特に『ワイヤー矯正(表側矯正)』『裏側矯正(舌側矯正)』は、固定式の装置をつけるため歯磨きが難しくなります。
また『マウスピース型矯正』は装置を取り外すことが可能ですが、1日のうちのほとんどの時間はマウスピース装置をつけた状態です。
歯垢が残ったままつけてしまうと、唾液に触れないため虫歯のリスクはやはり高くなります。

せっかくきれいな歯並びにするのに、虫歯になってしまったら勿体ないですよね。
矯正治療中は、できるだけお口を清潔に保つように心がけましょう。

矯正中のお口のケアに関するお悩みも気軽にご相談ください

歯ブラシやタフトブラシ、歯間ブラシ、フロスの写真

今回は、デンタルフロスを使う必要性や使い方のコツについてお話しました。
歯ブラシにプラスして使うことは、決して楽なことではないかもしれません。
しかし歯ブラシで一生懸命磨いていても、実際は多くの歯垢を取り残してしまいます。
いきなり1日1回使うことが難しければ、週に1回からでも構いませんので、まずは「継続する」ことを目標にしてみてくださいね。

またサイズ選びや使い方に関しては、歯科医院で教えてもらうのが一番です。
自己流で歯ぐきを傷つけてしまったり、使っているのに取り残しが……ということがないように、ぜひ一度ご相談してみてください。

難波矯正歯科では、患者様がお口の健康を保ちながら歯並びを整えられるようにサポートしております。
歯列矯正についてのご相談はもちろん、治療中のケアに関してのご質問などもどうぞ気軽におっしゃってくださいね。
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