こんにちは!難波矯正歯科です。
本日は「矯正の前に、むし歯治療が必要なワケ」についてお話させていただきます。
矯正前にむし歯の治療をいつするべきか悩む方もいるでしょう。
むし歯がすでにある場合は重症度に関わらず、矯正前に治療を済ませておくことが基本です。
矯正治療は1~3年と長期に及ぶため、今は痛みがないからといってむし歯を放置しておくと重症化したり、
歯並びにも影響が出てしまったりする恐れがあります。
この記事では、むし歯を矯正前に治した方がいい理由や矯正中にむし歯になったときの対応、
矯正期間中のむし歯予防について詳しく解説します。
むし歯を矯正前に治した方がいいワケ
矯正前にむし歯がある場合は基本的にすべてのむし歯治療が完了してから、矯正治療を始めることになります。
矯正前にむし歯治療を終わらせた方がいい理由は主に次の3つです。
1.矯正治療中にむし歯が進行してしまうから
矯正治療は1~3年と長い期間がかかり、その間にむし歯が進行すると日常生活にも影響が出てしまうからです。
むし歯は進行して重症化するとズキズキと痛みが出たり、歯の根元に膿が溜まって歯茎が腫れたりしてしまいます。
また、むし歯が小さい内に治せば少し歯を削って詰め物で済み、治療も1回程度で完了します。
しかし、むし歯が大きくなって神経まで及んでいると歯の神経を抜いて大きな被せ物をする必要があったり、
最悪の場合は抜かないといけなかったりします。
また、神経の治療が必要な場合は最低4~5回は歯科医院に通わなければなりません。
むし歯は大きくなるほど治療に時間がかかるだけでなく、歯を残せなくなるというリスクがあります。
そのため、矯正治療の前にむし歯は治しておくことが必要です。
2.あらかじめ抜歯したほうがいい歯があるかもしれないから
むし歯の大きさによっては、矯正治療の前に抜歯が必要となる可能性があるからです。
むし歯が重症化して残せない場合には抜歯することになりますが、
抜歯が必要な歯は矯正治療を始める前に確認しておく必要があります。
矯正の途中で歯を抜くことになると、矯正の治療計画も途中で変えないといけなくなり、
治療期間の延長や思ったような歯並びにならないという恐れがあるのです。
また、矯正では歯を並べるスペース確保が必要なときに、あらかじめ数本の抜歯が必要です。
この時に抜くのは主に小臼歯が多いですが、代わりにむし歯がひどくて抜歯が必要な歯が選ばれることもあります。
矯正治療を計画通り進めるためにも、事前にむし歯の治療をして、抜歯が必要な歯がないか判断してもらうことが重要です。
3.矯正治療に不可欠な正しい歯磨きが身についていないから
矯正前にむし歯が多い場合、そのままにしておくと矯正治療中にもむし歯が増えるリスクがあるからです。
むし歯が多いということは、残念ながら患者さんが適切な歯磨きの仕方を身につけられていないということになります。
特にブラケット矯正中は装置が常に歯についているため、歯磨きがしにくく、むし歯や歯周病のリスクが高まります。
そのため、矯正を始める前に自分のお口に合った歯の清掃方法を正しく学んでおくことが大切です。
むし歯治療と並行して、歯科医院で歯の磨き方の指導を受けることで、
矯正治療を始めてもしっかりセルフケアができる状態にしておきましょう。
矯正前にむし歯治療するときの注意点
矯正前のむし歯治療は大切ですが、次の点に注意が必要です。
先に矯正歯科でお口の中を診てもらう
可能なら、むし歯治療を始める前に矯正歯科で口の中を診てもらうようにしましょう。
矯正歯科で便宜抜歯(歯のスペース確保のために健康な歯を抜歯する)が必要な場合があるからです。
もし便宜抜歯予定の歯がむし歯なら、治療をしなくて済みます。
矯正歯科専門の歯科医院ではむし歯治療は取り扱わず、
かかりつけ医もしくは紹介先の歯科医院でむし歯治療を受けるケースが多いです。
そのため、事前に矯正歯科で相談したうえで、むし歯治療に向かうと良いでしょう。
自費の白い被せ物は矯正が終わってからにする
むし歯が大きい場合は被せ物をすることになりますが、
もし白いきれいな被せ物をしたいなら矯正が終わってからにすると良いでしょう。
矯正をすると歯並びとともに噛み合わせが変わるため、被せ物が合わなくなる可能性があります。
そのため、矯正前は保険適用可能な被せ物を入れておき、矯正が終わってから自費の被せ物に作り替えるのがおすすめです。
矯正治療中にむし歯ができたらどうすればいい?
矯正前のむし歯は治しても、矯正中にむし歯ができてしまうなんてこともあるでしょう。
もし矯正中にむし歯ができたときはむし歯の程度によって、対応が少し異なります。
軽度のむし歯の場合
基本的には矯正中であってもむし歯治療を優先します。
できるだけブラケット装置を外さずにそのまま治療することが多いです。
また、むし歯の位置によっては、歯が動いて治療がしやすい歯並びになるまで治療を待つこともあります。
矯正治療があと少しで終わる時期で虫歯の状態が軽度であれば、矯正が終わってから治療した方がいい場合もあるでしょう。
痛みや腫れがある重度のむし歯の場合
痛みや腫れも伴うような重度のむし歯の場合は早急な治療が必要なため、
むし歯治療の妨げになるようならブラケット装置も一度外します。
そのため、むし歯治療が落ち着くまで矯正は中断されます。
重度のむし歯であってもブラケット装置に影響がない位置であれば、
装置を外さずに矯正と虫歯治療を平行して行うことも可能です。
矯正中におすすめのむし歯予防
ブラケット矯正中は歯磨きがしにくいため、むし歯になりやすい特徴があります。
そのため、いつもよりもむし歯に気をつけていく必要があります。
ここでは、矯正中におすすめのむし歯予防の方法について紹介します。
セルフケアの徹底
一番の予防法は歯磨きによるセルフケアです。
装置がついている間は歯磨きの難易度が上がるため、
歯科医院でケアの具体的な方法を指導してもらうようにしましょう。
矯正期間中のセルフケアのポイントは以下のとおりです。
〈セルフケアのポイント〉
・食後は装置に食べ物が挟まりやすいので、必ず歯磨きする。
・装置の狭い隙間はポイントブラシや歯間ブラシを併用する。
・磨きにくいポイントは歯科医院でコツを教えてもらう。
フッ素で歯を強くする
フッ素には歯の質を強化してむし歯になりにくくする効果があります。
手軽な方法としてはフッ素配合の歯磨き粉を使うことです。
濃度は低いものの、毎日歯に取り込むことができます。
また、むし歯になりやすい方は歯科医院で高濃度のフッ素を歯に塗ってもらう「フッ素塗布」という方法もあります。
だらだら食べ&だらだら飲みをやめる
だらだら食べたり、飲んだりすると虫歯のリスクが高まるので避けましょう。
だらだら食べは虫歯菌の餌となる糖が口の中にずっとある状態です。
虫歯菌は糖を餌に酸を出し、歯を溶かします。
そのため、特に甘いものを食べるときは短時間に、そして食後は歯磨きをするようにしましょう。
まとめ
矯正前にむし歯治療が必要なワケは主に次の3つの理由があります。
1.矯正治療中にむし歯が進行してしまうから。
2.あらかじめ抜歯したほうがいい歯があるかもしれないから。
3.矯正治療に不可欠な正しい歯磨きが身についていないから。
むし歯は重症化すると痛みや腫れを生じるだけでなく、歯を抜かないといけなくなる場合もあります。
そのため、矯正期間を安心して過ごすためにも、むし歯はあらかじめ治療しておくことが必要です。
最後に、歯並びにお悩みの方や歯列矯正をご検討中の方は、ぜひ一度、
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