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開咬(オープンバイト)を自分で治せる?放置するとリスクはあるの?


開咬 オープンバイト イラスト

こんにちは。難波矯正歯科です。

開咬(かいこう)」とは、「オープンバイト」ともいわれる不正咬合のひとつです。
上下の前歯がかみ合わず、奥歯で噛んでも前歯の間にすき間ができる状態の歯並びのことですをいいます。
日本人の不正咬合の内訳を調べた歯科疾患実態調査によると、12歳~20歳の前歯の不正咬合のうち、5.7%が開咬(オープンバイト)にあたると報告されています。
参照:厚生労働省e-ヘルスネット「不正咬合の種類と実態」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-06-001.html

開咬は歯並び自体はキレイな場合もあるので、そのままにしてしまう方もいらっしゃるかもしれません。けれども、開咬であると見た目だけでなく、会話をするときや食べるときのお口の機能にも影響を及ぼす恐れがあります。
「噛みにくい」という自覚がある方の中には、インターネット上にある「開咬を自分で治す方法」というのを見て「自力で治したい」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、「開咬は自分で治せるのか」という疑問にお応えし、放置するリスクや治療法について解説します。

開咬を自分で治すのはおすすめできない

歯 模型 矯正

歯は、「歯槽骨」といわれる硬い骨に支えられています。
自己流での治療では、理想とする方向に歯を動かすことは非常に困難です。
さらに、さまざまなリスクを伴う危険性もあるため、開咬をご自身で治そうとするのは、おすすめできません。
ご自身で開咬を治そうとすると、以下のようなリスクが考えられます。

・不適切な力の加え方によって、歯や歯ぐきを損傷する
・適切な知識がないため、かみ合わせがさらに悪化する
・顎の関節や筋肉に負担がかかり、顎関節症を発症させたり悪化させたりする
・自己流で症状が悪化すると、専門的な治療を受ける際に治療がより困難になる

開咬とは

開咬は、必ずしも歯並びが乱れているわけではないので、ご自身で自覚されていない方もいらっしゃるかもしれません。
けれども、早めに治療を始めることで進行を食い止められる可能性があります。

開咬の特徴

開咬の方の一番の特徴は、「前歯が閉じた状態でもかみ合わない」ことです。
通常お口を閉じた時、上下の前歯は軽く接触しているか近づいている状態です。
開咬では、前歯の間にすき間ができ、接触していない状態になります。
このすき間が原因で、食べものを噛み切りにくくなったり、発音がしづらくなったりすることがあるのです。
特に、「麺類を食べるときに前歯でうまく噛み切れない」という方は注意が必要です。
とはいえ、開咬の方の中には、麺類でも舌をうまく使って上手に食べられる方もいらっしゃるので、以下の方法でご自身が開咬かどうかを確認してみましょう。

1.鏡の前で口を軽く閉じ、上下の歯がどのように噛み合っているかを見る
2.上下の前歯がしっかりと接触しているか、またはすき間があるかを見て、前歯が噛み合っているかを確認する

前歯の間にすき間があり、完全に閉じることができない場合は開咬の可能性があります。

開咬の原因

舌癖 矯正 イラスト

開咬には、歯の向きが原因である「歯性開咬」と、骨格に問題がある「骨格性開咬」の2つの種類があるとされています。
開咬の原因はさまざまで、以下のようなものが考えられます。

歯性開咬

・指しゃぶりなどの幼少期のクセ
幼少期のころに指しゃぶりなどのクセがあり、長い間指で前歯を押していると、少しずつ歯が動き、歯並びが悪化する原因になります。

・舌のクセ
舌を上下の歯のあいだから出すような「舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)」も、開咬の原因のひとつです。
前歯のあいだに舌を入れるクセがつくと、ますます開咬が重症化するリスクも考えられます。
舌癖(ぜつへき)があると、歯列矯正をしても、元の歯並びに戻ろうとする後戻りがしやすいといわれており、舌癖を改善するためのトレーニングが必要になる場合もあります。

骨格性開咬

骨格性開咬は、遺伝による影響が大きい開咬で、顎の骨の成長や位置の異常によって引き起こされます。
上下の顎の成長バランスが崩れているため、前歯がしっかりと噛み合わず、すき間ができる状態になるのです。
歯列矯正だけでは治療が難しいことがあり、外科矯正をおすすめするケースもあります。

開咬をそのままにしているとどんな影響がある?

POINT 文字が書かれた 黒板

開咬は、見た目に目立ちにくいため「噛みにくい」と思いながらも、そのままにされている方もいらっしゃるかもしれません。
けれども、開咬を放置していると、以下のようなリスクが起こることがあります。

しっかり噛めない

食事がしにくく、食べものをしっかり噛むことが困難です。
また、細かく咀嚼(そしゃく)できずに飲み込むことで、消化不良や胃腸に負担をかけることがあります。

奥歯に負担がかかりやすい

前歯で噛めないので、奥の歯でばかり噛むようになり奥歯の負担が増大します。
開咬の方は奥歯を失うリスクが高いといわれています。

滑舌が悪くなる

上下の歯のあいだにすき間があるため、空気が漏れて「サ行」「タ行」「ラ行」などの特定の音が発音しにくくなり、言葉の明瞭さに影響を与えます。

口呼吸になりやすい

開咬は、お口が閉じにくく、自然とお口があいてしまいます。
そのため、開咬の方は口呼吸になりやすい傾向にあります。
本来、人間の呼吸は鼻呼吸です。
口呼吸になると、お口の中が乾燥しやすくなり、唾液の分泌が減ってしまいます。
唾液にはお口の中に残った汚れや細菌を洗い流す働きがあるため、

・むし歯や歯周病
・口臭

などを引き起こす原因にもなります。

顎関節症になったり悪化したりする

開咬が原因で顎関節に負担がかかり、痛みや違和感を感じることがあります。
奥歯に過度な力をかけることで、顎の関節や周囲の筋肉に負担をかけ、顎関節症を引き起こす原因になる恐れがあるのです。
また、無理に前歯で噛もうとして顎を前後や左右にずらして噛む動きが増えることで、顎関節に負担をかけ、顎関節症を引き起こしたり悪化させたりする原因となります。

開咬の治療法

裏側矯正 装置模型 写真

当院では、開咬の治療法としてさまざまな治療法をご用意しています。

マウスピース型矯正装置

開咬の程度にもよりますが、透明の目立ちにくいマウスピースを使った「マウスピース型矯正装置」で治療ができる場合もあります。
取り外しができるため、食事や歯磨きなどのお口のケアを今まで通り行うことが可能です。
周りの人に気づかれることがほとんどないため、いままで歯列矯正をためらっていた方でも始めやすい治療法です。

ワイヤー矯正

歯の表面にブラケットといわれる装置を取り付け、そこにワイヤーを通して、動かしたい方向に向かって歯に力を加えることで、少しずつ歯を移動させる治療法です。
当院では、開咬治療の場合、表側にワイヤーを取りつける「表側矯正」が最も多く使われています。

外科的治療

重度の開咬の場合、顎の骨の成長が原因であることがあり、外科的な手術が必要になることもあります。
当院では、外科手術を先に行い、その後に歯列矯正を行うことで顎の骨格の問題を根本的に改善する「サージェリーファースト」を行っています。

当院のサージェリーファースト流れはこちら

開咬(オープンバイト)は難波矯正歯科までご相談ください!
開咬は、若いころは噛みにくさや見た目があまり気になっていない方でも、年齢を重ねるにしたがってお口への負担は大きくなる恐れがあります。
自己判断で「自分でも治せる?」などと思わずに、一度歯科の診察を受け、適切な治療を受けることが重要です。

南海難波駅から徒歩3分の「難波矯正歯科」では、さまざまな矯正治療法をご用意しており、患者さんのお口の様子やご希望から適切な治療法をご提案しています。
開咬の原因となる舌のクセを改善する専門のトレーニングもアドバイスしていますので、開咬が気になっている方は、当院までご相談ください。
まずはカウンセリングからのご案内となります。下記のサイトよりご予約ください!

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※マウスピース型カスタムメイド歯科矯正装置は、日本では完成薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。
※矯正歯科治療は公的医療保険適用外の自費(自由)診療となります。

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