こんにちは。難波矯正歯科です。
「上の歯よりも下の歯の方が前に出ている」「横顔を見ると顎がしゃくれていて気になっている」という方はいらっしゃいませんか。
一般的には『受け口』と呼ばれている状態で、正式には『反対咬合(はんたいこうごう)』や『下顎前突(かがくぜんとつ)』ともいわれます。日本人の3〜4%に見られ、見た目だけではなく食事や発音にも悪影響を及ぼす歯並びです。
今回は、受け口についてやご自身でできる簡単な見分け方などをご紹介していきます。
目次
放置は危険?受け口のデメリット
特に気になっていなければ、噛み合わせが反対でもそのままにしておいて良いのでしょうか。
見た目にコンプレックスを感じていなかったとしても、受け口を放置しておくと様々なデメリットを引き起こしてしまいます。
具体的なデメリットは、以下のようなものです。
・見た目が気になる人もいる
特徴的な見た目のため、コンプレックスを感じて悩んでしまう方は少なくありません。
・口呼吸になりやすい
お口が閉じにくくなるため、口呼吸になりやすい傾向があります。口呼吸は虫歯や歯周病のリスクを高めるため、気をつけなければなりません。
・しっかり噛めない
噛み合わせが悪いため、食べ物をよく噛むことができません。
・発音障害を生じやすい
上下の前歯が反対の状態のため、特に「サ行」や「タ行」の発音がしにくくなります。また、滑舌にも問題が生じます。
・消化不良に繋がることがある
しっかり噛み砕いて飲み込むことができないため、消化不良を起こすことがあります。
・顎関節症のリスクが高まる
噛み合わせが悪く顎関節に負担がかかるため、顎関節症を発症するリスクが高くなります。
・咬合関連痛を引き起こす可能性がある
アンバランスな噛み合わせによって、頭痛や肩こりなどの『咬合関連痛(こうごうかんれんつう)』を引き起こすことがあります。
・精神面にも影響することがある
コンプレックスを感じている場合は、精神的なストレスを抱えたり自信をなくしてしまったりすることもあるでしょう。口元のコンプレックスは、自然に笑えないなどして周りの人への印象も変えてしまうことがあります。
このように、受け口であることで生じるデメリットは審美的な問題だけではありません。機能面や精神面など、幅広く悪影響を及ぼすため、注意しなければなりません。
受け口の種類
受け口は原因によって、次の3つの種類に分けられます。
①歯槽性(しそうせい)
上の前歯や下の前歯が内側に傾くなど、歯が生える位置や角度などが原因で生じます。顎の骨の大きさや形などには特に異常はありません。
②機能性(きのうせい)
噛み合わせに原因があるために起こります。上下の奥歯がしっかりと噛み合わず、噛むために下顎の骨が前方に移動することで生じます。
③骨格性(こっかくせい)
顎の骨の位置や大きさに原因があるケースです。下顎の骨の過成長や、上顎の骨が十分に成長できなかった場合などに起こります。
上記のように受け口になる原因は様々で、それぞれ治療方法も異なります。
次の項では、ご自身で受け口の状態の目安を把握できるセルフチェック法をご紹介していきます。歯並びが気になっていらっしゃる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
自分でできる受け口のレベルチェック法
受け口は『軽度・中等度・重度』の3つに分けられます。ご自分で受け口の状態を知るためには、以下のような点をチェックしてみてください。
チェックポイント①
・上下の前歯を噛み合わせることができる
・横顔に大きな特徴は見られないケースも多い
・発音のしにくさを感じることもある
下顎が前方に出ていても、前歯を噛み合わせることができれば比較的軽度の『歯槽性または機能性の下顎前突』によるものだと思われます。
もし骨格性の下顎前突であれば、下顎を後ろに後退させることが難しく、前歯同士を噛み合わせることができないからです。
受け口のレベルとしては、軽度になります。
チェックポイント②
・上顎の骨が下顎の骨よりも前に出ている
・上の前歯が唇側、下の前歯が舌側に傾斜いている
・横顔を見ると顎がしゃくれている状態である
・目の上から鼻の下までの部分が凹んでいる
・上下の歯が噛み合わせられない
・「サ行」や「タ行」の発音や滑舌に問題がある
これらに当てはまるようであれば、中等度の受け口だと思われます。『骨格性下顎前突』の可能性が高いでしょう。
チェックポイント③
・下顎が前方に出ていることが顕著
・顎に歪みがあり、左右でアンバランス
・歯列不正を伴う
・両親などにも見られ、遺伝の可能性がある
・発音や滑舌に大きな影響を及ぼしている
・食べ物が噛みにくい
上記に該当するようであれば、重度に相当するかもしれません。
とはいえ、こちらでご紹介したチェックポイントはあくまでも一つの参考だと考えていただけたらと思います。
正確な診断は、レントゲン写真や歯科用CT撮影などをはじめとした検査をした上で行われます。
もしかしたら自分かなと不安な方は、ぜひ一度難波矯正歯科に相談しにきてください。
受け口の治療方法
先にお話した通り、受け口のレベルや原因によって治療方法は異なります。
一般的には、軽度または中等度の場合は矯正治療で改善できることが多いです。近年では『矯正用のアンカースクリュー』を用いた治療も可能なため、手術をせずに矯正治療のみで改善を図れるケースも増えてきています。軽度であれば『ワイヤー矯正(表側矯正)』や 『裏側矯正(舌側矯正)』だけではなく『マウスピース型矯正』の適応となることもあるでしょう。
しかし重度になると、外科手術と矯正治療のどちらも行う『外科矯正』が必要になる可能性が高くなります。
外科矯正とは
従来は矯正治療を先に行い、その後に外科手術を行う方法(保険適用)が一般的でした。しかし現在では『サージェリーファースト』と呼ばれ、外科手術を先にする方法が進歩してきています。下顎を切除したり移動させる手術により、骨格的な問題を取り除いた後、歯並びを整えていくという流れです。(自費治療)
外科手術をするので、矯正歯科であっても大学病院の口腔外科などとの連携が必要になります。そのため、難易度の高い治療方法だといえるでしょう。
難波矯正歯科では、このような外科矯正(サージェリーファースト)にも対応できるように医療機関と提携をしております。検査や治療計画、矯正治療に関しては当院が指揮をとり、提携医療機関と連携しながら治療を進めていきますので、どうぞご安心ください。
当院のサージェリーファーストはこちらをチェック
受け口の程度や治し方を知りたい方は難波矯正歯科までご相談ください
今回は、受け口の見分け方や治療などについてお話しました。
歯列矯正は健康保険の適用外ですが、重度になると保険を使って手術を行うこともできます。
当院でご案内しているサージェリーファーストでは自費になるので保険は適用することはできませんが、医療費控除の対象にはなりますので詳しくはカウンセリングでお話させていただけます。
ネットで調べてもよくわからないことが多いと思います。ご自分の口元にコンプレックスやお悩みを抱えている方は、ぜひ当院までご相談にいらしてください。受け口の程度はもちろん、治療方法などについても詳しくお伝えすることが可能です。
少しでも気になるようでしたら、カウンセリングだけでも構いませんので、ぜひ気軽にお問い合わせいただけたらと思います。
最短で治療を進めていきたい方は、精密検査も一緒にご検討ください。