こんにちは!難波矯正歯科です。
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下の歯が上の歯よりも前に出ている「受け口」は、見た目の問題だけでなく、食べ物が噛みにくかったり、発音がしづらかったりと、日常生活にも影響を及ぼすことがあります。
受け口を持つ方の中には、「治すには手術が必要?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
そこで本記事では、受け口の原因や症状、治療法について解説していきますので、受け口でお悩みの方必見です。
目次
そもそも受け口(反対咬合)とは?
「受け口」や「反対咬合」とは下の歯の一部、もしくは下の歯前全体が上あごの歯よりも前に出ている状態のことを指します。一般的には、「しゃくれ」とも呼ばれることがあり、見た目の印象だけでなく、噛むといった機能的にも問題を引き起こす可能性があります。
受け口になる要因
受け口になるにはいくつか要因があるのでご紹介していきます。
遺伝によるもの
あごの骨格形成に関わる遺伝子が受け継がれるため、両親のどちらかが受け口である場合、子供にも遺伝する確率が高くなります。
前歯の生え方によるもの
上の前歯が内側に傾いて生え、下の前歯が外側に傾いて生えてしまうと、下の歯が上の歯よりも前に出てしまい、受け口のように見えてしまうことがあります。
悪習慣によるもの
受け口は、生まれつきの骨格だけでなく、幼少期の何気ない癖が原因になることもあります。たとえば、指しゃぶりや舌で下の歯を押す癖、あごを前に突き出す癖などは、下のあごの成長を過剰に促し、受け口につながる可能性があります。
また、口呼吸も受け口の原因の一つです。鼻呼吸は舌の位置が上あごにつき。刺激され正常な成長が促されます。しかし、口呼吸ではこの刺激が得られないため、上あごの発達が不十分になり、受け口になることがあります。
これらの癖は、無意識のうちに行われていることが多いため、注意が必要です。
受け口で困る4つのこと
受け口があると、日常生活でさまざまな不都合が生じることがあります。
前歯で食べ物を噛み切りにくい
前歯で食べ物をうまく噛み切ることが難しく、食事を楽しむことができない場合があります。硬い食べ物や繊維質の多い食べ物を避ける傾向があり、栄養バランスが崩れる可能性も考えられます。
サ行やタ行が舌足らずな発音になりやすい
サ行やタ行などの発音が舌足らずになったり、聞き取りにくくなったりすることがあります。日本語の場合は、問題なくコミュニケーションが取れることもありますが、英語の場合は違った意味で捉えられてしまうこともあります。
下あごが動きにくく顎関節症を引き起こすリスクがある
受け口は、上下の噛み合わせが反対になっているため、下あごの動きが制限されがちです。顎関節に負担がかかり続けると、顎関節症を引き起こすリスクが高まります。顎関節症になると、口が開けにくい、口を開けると音がするなどの症状が現れ、症状が悪化すると日常生活に支障をきたすことがあります。
口を閉じた時に「への字」になりやすく、怒ったような表情に見えてしまう
口を閉じると、無意識に唇を強く結んでしまうため、「への字」のような口元になり、怒っているような印象を与えてしまうことがあります。
また、下あごが前に出ていることで顔の輪郭が強調され、それが「キツい」「怖い」といったイメージに繋がってしまうことも。さらに、口元のしゃくれ感や反対のかみ合わせが目立ち、それがコンプレックスとなり、人とのコミュニケーションに消極的になってしまう方もいます。
顔の輪郭への影響については以下の記事でも解説していますので、あわせて参考にしてください。
受け口は顔の輪郭にどんな問題を生み出すの?
長期間にわたって受け口を放置するリスク
軽度の受け口の場合、見た目の問題だけで放置してしまう方も多いです。しかし、長期間にわたって放置すると、お口の健康に悪影響を及ぼすことがわかっています。
たとえば、80歳で20本以上の歯を保つ「8020運動」。これは健康な歯を保つための目標として知られていますが、受け口の方は、この目標達成が極めて困難になります。
理由は、受け口では犬歯が本来の役割を果たせないからです。正常な状態では、犬歯は歯ぎしりの際に奥歯を守る重要な役割を担いますが、受け口ではこの機能が失われるため、奥歯に過剰な力がかかります。その結果、奥歯のトラブルが増加し、歯の喪失リスクが高まるのです。
参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト
8020運動とは
受け口の治療方法
受け口を治したいけど、どんな治療法があるのかわからない方も多いのではないでしょうか。受け口の治療法は、原因や状態、年齢によって異なりますが、主に以下のような3つの方法があります。
歯列矯正
歯並びが原因の受け口の場合、歯列矯正が有効です。ワイヤー矯正やマウスピース型矯正など、さまざまな種類があり、生活スタイルなどに合わせて選択できます。たとえば、目立ちにくさを重視するなら、裏側矯正が選ばれることが多いです。
外科矯正
あごの骨格自体に問題がある場合は、歯列矯正と合わせて外科手術が必要となるケースも。両者を組み合わせることで、機能的にも審美的にも整った口元を目指せます。
早期治療
成長期のお子様の場合は、あごの成長をコントロールする早期治療が選択肢の一つ。取り外し可能な装置や、あごを広げる装置などを使い、受け口の悪化を防ぎ、正常な成長を促します。
受け口の治療で手術が必要かどうかは、歯の生え方や骨の大きさによって異なります。
たとえば、歯の噛み合わせだけがずれている場合は、歯の生え方が悪く、上下の歯が正しく噛み合っていない状態であることが多いです。この場合は、歯列矯正だけで治療できる可能性が高いでしょう。一方で、下あごの骨が大きい場合は、骨が過度に成長したことが原因で、上下の歯が逆になってしまっている可能性があります。この場合は、外科手術と矯正治療を組み合わせた治療が必要となる可能性が高いです。
反対に上あごが小さい場合は、上あごの骨が十分に成長していないことが原因で下あごが前に出てしまい、受け口になっています。この場合も、外科手術と矯正治療を組み合わせた治療が必要となることがあります。
つまり、歯の噛み合わせだけがずれている場合のように、比較的軽度な症例は骨格に問題があるわけではないため、歯列矯正だけで治すことが可能です。しかし、上下のあごの骨格そのものに問題がある場合は、骨を切って適切な位置に調整する外科手術と歯列矯正を組み合わせた治療が必要になります。
受け口の治療法の選択は、原因や年齢、骨の成長度など、さまざまな要素を考慮して決まります。外科手術は、大がかりな手術になるため、メリット・デメリットについてしっかりと確認し、判断されることをおすすめします。
まとめ
受け口は、遺伝や歯の生え方、悪習慣など、さまざまな原因で起こります。
見た目のコンプレックスだけでなく、食事がしづらい、発音が不明瞭になる、あごが痛くなる…。このような悩みを抱えている方も多いです。
治療法としては、歯列矯正や外科矯正、早期治療などがあり、原因や状態、年齢によって適切な方法が異なります。受け口が気になる方は、まずは歯科医師に相談してみましょう。
当院では、歯列矯正はもちろんのこと、外科手術を伴う矯正の治療方法のご提案もしております。
メリットやデメリットも詳しくお伝えさせていただきますのでぜひ一度自分はどうかと気になる方は当院にご相談ください。
カウンセリングにて詳細をお伝えしたのちご希望があれば精密検査(有料)も可能です!
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