こんにちは。難波矯正歯科です。
いつも当医院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
受け口は、あごが前に出ているように見える特徴があることから悩む方も多いです。
軽度の症例では歯列矯正のみで改善が見込めますが、重度の症例は手術が避けられないことも。
しかし、受け口の手術を検討する際、どのようなデメリットがあるのか気になりますよね。
そこで本記事では「受け口の手術を受けるデメリットはある?」をテーマに受け口の手術の概要、メリット・デメリットについて解説します。
目次
受け口の手術とは?
受け口とは、上の歯と下の歯の噛み合わせが反対になっている状態のことです。
主な原因は、遺伝や歯の生えてきた位置、あごの骨のバランスなどがあります。
軽度の受け口であれば、歯列矯正だけで解決できることも多いです。
自分の受け口レベルはどのくらい?
しかし、下あごが突出している、もしくは上あごが小さくて十分な噛み合わせが取れない場合、歯列矯正だけでは限界があります。
そのため、あごの骨を切り、適切な位置や形に調整した後で、ボトルで固定する手術が必要になることも。
この手術は歯列矯正と組み合わせて行われることから「外科矯正」と呼ばれています。
外科矯正の流れ
外科矯正は、歯列矯正を行ってから手術を行います。
この手術は全身麻酔を伴うもので、2~3週間の入院が一般的です。
必要に応じてボルトを外す手術が必要になることもあります。
手術と歯列矯正を組み合わせるため、トータルの治療期間は約2~3年必要です。
一方、当院では一般的な流れとは異なり、手術を最初に行う「サージェリーファースト」と呼ばれる方法を提案しています。
これにより、通常よりも短期間で美しい歯並びと顔立ちを手にすることが可能です。
主な手術方法
代表的な手術方法は、主に以下の3つの手法があります。
下顎枝矢状分割法:エラと奥歯の近くの部分で下あごの骨を切り、下あご全体を後ろへ移動させる手術方法
下顎枝垂直骨切り術:エラ部分から骨を垂直に切り、下あごを後方に移動したり、左右の歪みを改善する手術方法
下顎前歯部歯槽骨切り術:下あごの前から4番目の歯を抜いた後、その前歯部分の骨を切り、後方または上下方向に移動させる手術方法
受け口の手術を受けるデメリットはある?
受け口の手術は全身麻酔下で行うため、リスクはゼロではありません。
ここでは、受け口の手術を受けるデメリットを6つ紹介します。
入院する必要がある
手術を行う病院により異なりますが、受け口の手術は術後の回復や様子を見るために約1~2週間の入院が一般的です。
この期間、仕事や学校を休むこととなるので、計画的に手術を受ける必要があります。
顔の痛みや腫れが起こる
お口の中を切開するため、術後は傷が治癒する過程で痛みや腫れを伴います。
痛みや腫れの度合いには個人差がありますが、手術後1週間程度は特に強く感じやすいです。
また、顔に青あざが出ることもあります。しかし、術後の痛みは、痛み止めで対処できるケースがほとんどです。
ダウンタイムが必要
手術後1~2週間程度は腫れや内出血が起こるため、ダウンタイムが必要になります。
この期間は食事や日常生活に制限が出ます。
そのため、仕事や学業を再開するタイミングは、歯科医師の指示を受けながら判断する必要があります。
しびれや感覚麻痺が起こる可能性がある
手術後、まれに唇やあごのしびれや感覚の鈍化などが起こる可能性があります。
この症状は短期間であれば1ヶ月、長くて1年程度続くこともあります。
心身の不安
手術に対する痛みや恐怖、不安などから、心身へのストレスが増えることが考えられます。
このような心配を軽減するためには、事前にしっかりとした情報収集を行い、カウンセリングで歯科医師と十分にコミュニケーションを取ることが重要です。
費用が高額になる
受け口の手術の費用は、歯科医院によって異なります。
保険適用の場合、治療費は約50万~70万円となることが多いです。
一方、保険が適用されない場合は、150万~400万円程度が一般的です。
保険を適用させるためには、指定された医療機関での受診が必要で、顎変形症と診断される場合のみ適用されます。
ただし、マウスピース矯正や裏側矯正は保険適用外となるため、その点を留意する必要があります。
受け口の手術を受ける7つのメリット
受け口の手術はデメリット以上にメリットがあるのは事実です。
ここでは、受け口の手術を受ける7つのメリットを紹介します。
根本的な治療が受けられる
受け口の手術は、歯列矯正だけでは改善できないあごの形や大きさの問題を根本から治療できます。
理想的な歯の並びや噛み合わせはもちろん、全体の顔のバランスも改善できます。
顔に手術の痕が残らない
受け口の手術は、お口の中から行うため、顔の表面には手術の痕跡が残りません。
そのため、外見上、手術を受けたことが周囲の人に知られることはほぼありません。
コンプレックスが解消される
受け口は見た目や発音など、日常生活のさまざまな場面でコンプレックスとなることが多いです。
しかし、手術によって受け口が改善されると、自分の外見や話し方に自信を持つことができ、コンプレックスも大きく軽減されます。
虫歯・歯周病予防につながる
歯並びと噛み合わせが悪いと歯ブラシが難しく、歯垢や歯石が溜まりがちです。
その結果、虫歯・歯周病のリスクが高まります。
しかし、外科矯正により歯並びと噛み合わせが整うと、歯間の清掃がしやすくなり、虫歯や歯周病の予防が期待できます。
発音が明瞭になる
噛み合わせやあごの位置は、発音に直接影響を与えます。
特に「サ・タ・ラ行」の発音は、舌の位置や接触の仕方が重要で、受け口の状態では正確な位置に舌を持っていくのが難しく、発音が不明瞭になることがあります。
しかし、外科矯正で受け口を改善すると、舌が正確な位置にきやすくなり、発音が明瞭になります。
顎関節症のリスクを軽減できる
受け口は上下の噛み合わせが反対になっているため、顎関節に負担がかかりやすく顎関節症のリスクが高まる可能性があります。
顎関節症は、口を開けた際の痛みや不快な音などの症状として現れ、進行すると日常生活に支障をきたすことも。
受け口が改善し、正しい噛み合わせを取り戻すと、顎関節への負担が減り、顎関節症のリスクを軽減できます。
咀嚼がしやすくなる
受け口で噛み合わせが悪い状態は、食べ物を十分に細かく砕くことができず、胃腸への負担が大きくなります。
その結果、消化不良を引き起こしてしまうことも。また、満腹中枢が刺激されにくいため、過食や肥満にもつながる可能性があります。
受け口の手術を行い、正しい噛み合わせに改善されると、食べ物の咀嚼がしやすくなり、スムーズに食事ができるようになります。
受け口で手術が必要かどうかは精密検査が必要
受け口の手術が必要かどうか、どの治療方法が適しているかは、患者さんの症状や状態により異なります。
中には歯列矯正のみで症状が改善されるケースもありますが、重度の場合は手術が必要になるケースもあります。
正確な治療方法を決定するためには、歯科医院での詳しい検査が不可欠です。
具体的には、レントゲンや歯科用CTなど用いて、歯やあごの状態を詳細に把握します。
受け口の治療を考慮している方は、まずカウンセリングを受け、必要に応じて精密検査を受けることをおすすめします。
まとめ
受け口の手術には入院が必要になったり、術後に痛みや腫れ、しびれといったリスクが伴います。
これらのリスクから手術を避けてしまう方も少なくありません。
しかし、受け口を放置してしまうと、早期の歯の喪失や顎関節症が引き起こされる可能性が高まります。そのため、早めに治療を行った方が、その後の人生を快適に過ごせるメリットがあります。
受け口でお悩みの方は、まずは歯科医師に相談することからはじめてみましょう。
当院では無料カウンセリングを行っています。
受け口が気になる方はお気軽にご相談ください。
無料カウンセリングのご予約はこちらから