こんにちは。難波矯正歯科です。
いつも当医院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
毎日の歯磨きは、健康な口腔環境を保つための基本です。
しかし、正しい方法を知らないと、歯磨きの効果を最大限に引き出すことができません。
今回は、歯磨きの達人になるためのコツを詳しく紹介します。
歯磨きってどのタイミングにするべきなの?
みなさんは歯磨きをどのタイミングで行っていますか?
実は、食後すぐに磨くよりも、15分〜30分後に歯磨きをするのがベストタイミングです。
食後すぐのお口の中は、Phバランスが酸性に傾いているため、歯ブラシの摩擦や歯磨き粉の研磨剤によって歯が傷つくことがあります。
しかし、唾液の循環によって15分〜30分後には緩衝作用が働き、口の中が中和されます。
そのため、このタイミングで歯磨きをするのが最適と言われています。
基本の歯ブラシの選び方
皆さんが普段使っている歯ブラシはどのようなものでしょうか?
歯ブラシにはさまざまな種類がありますが、歯ぐきの状態や、磨きやすさなど、選ぶポイントがあります。
好みのものよりも、自分のお口の中の状態に合っているものを選ぶことが大切です。
歯ブラシの硬さ
歯ブラシは、毛質の硬さが硬いもの、普通、柔らかいものがあります。
硬いものや普通ものは歯ぐきが健康な人に向いていますが、磨く力が強くなると歯ぐきに傷ついてしまうこともあるため、力加減に注意が必要です。
歯ぐきに炎症がある方や、歯周病の方は、柔らかい毛質の柔らかい歯ブラシを使うことがおすすめです。
ネックの長さ・ヘッドの大きさ
ネックが長く、ヘッドが小さいものの方が奥まで磨きやすいです。
使用感が良く、食べかすや歯垢を効率的に落とせる自分に合った歯ブラシを選ぶことが重要です。
選び方がわからない場合には歯科医院で相談するようにしましょう。
電動歯ブラシ
歯磨きに時間をかけられない方には、効率よく短時間で磨ける電動歯ブラシがおすすめです。
ただし、力を入れすぎると、電動ブラシの振動も加わり、歯ぐきを傷つけたり歯が磨耗してしまう原因となるため注意が必要です。
また、手動の歯ブラシよりもコストがかかる点も考慮しましょう。
【関連ブログ記事】
『歯科矯正中に電動歯ブラシは使えるの?』
ブラッシングのポイント
歯ブラシの持ち方と力加減
歯ブラシの持ち方はペンを持つ持ち方(ペングリップ)にすることで、力のコントロールをすることができます。
力が強すぎると、歯ぐきが傷ついたり、歯の摩耗を起こすことがあるため、磨く時の力加減には注意しましょう。
歯ブラシの毛先がたわみすぎない程度(150〜200グラム)が良いとされています。
1日の歯磨きの回数
1日に磨く回数は、できれば間食を含む食事の後には歯磨きをすることが理想的です。
また、1日1回は必ず1本1本の歯を丁寧に磨く時間を作るようにしましょう。
特に、寝る前の歯磨きを丁寧に磨くようにしましょう。
ブラッシングの方法
- 歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目や、歯と歯の間を意識して毛先を当てます。
- 歯ブラシ圧に注意しながら、1歯〜2歯ずつの範囲を小刻みに動かしてブラッシングを行います。
歯ブラシのお手入れ・交換頻度
使用した後の歯ブラシは、流水下で指を使いしっかりと洗います。
水気を切り、風通しの良い場所で乾燥させ、清潔に保管することが大切です。
歯ブラシは、揃っている毛先で磨くことで、毛先から汚れを吸い取り、しっかり汚れを落とすことができるため、毛先が開いてる状態になった場合は、1ヶ月経っていなくても新しいものに交換しましょう。
また、毛先が開いていなくても1ヶ月毎日使用すると、毛先にコシがなくなってくるため、最低でも月に1回は交換するようにしましょう。
歯ブラシだけで落とせる汚れは全体の6割
じつは、歯ブラシだけで口内の汚れを落とすことができるのは、6割程度と言われています。
よく、「磨いている」と「磨けている」ことは違うと言われますが、その言葉の通り、歯磨きによって歯垢(プラーク)や食べカスがしっかり落とせている歯磨きが正しく磨けている歯磨きです。
歯科医院での歯磨き指導ではプラークスコア(磨き残しの割合)20%台が理想的な基準としています。
歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目、舌側の歯面など、歯ブラシが届きにくい箇所の汚れを効率的に落とし、歯垢の除去効果を高めるためには、デンタルフロスやタフトブラシなどの補助用具を使ってケアすることがおすすめです。
正しい歯磨きを実践することで、口腔内の健康を維持し、虫歯や歯周病を予防することができます。
定期的な歯科検診も忘れずに受けるようにし、歯と歯ぐきの健康を守りましょう。
矯正治療中の歯磨きについて
矯正治療中は、マウスピース型矯正であれば通常通り歯磨きができますが、ワイヤー矯正は装置が口腔内に装着されているため、特に時間をかけて歯磨きをする必要があります。
ブラシを歯と装置の間に適切にあて、歯と装置の接触部分を丁寧に磨きましょう。
矯正治療中に虫歯ができてしまうと、虫歯治療が優先されるため、治療が遅れてしまいます。
歯磨き後に虫歯を予防するマウスウォッシュを使うこともおすすめです。
口腔ケアにおすすめの補助用具
①デンタルフロス・糸ようじ
歯ブラシで磨いた時に汚れが残りやすい歯と歯の間は、デンタルフロスを通して清掃することで、汚れをしっかり取り除くことができます。
指に巻きつけて使うデンタルフロスと、持ち手がついている糸ようじのタイプがあります。
使いやすいものを選ぶようにしましょう。
歯ブラシと一緒に使うことで歯垢を除去する効率がさらに向上します。
デンタルフロスを先に通した後に歯ブラシで磨く順番で清掃するようにしましょう。
②歯間ブラシ
歯間ブラシは、小さな持ち手のついたブラシです。
I字型のものとL字型のものがあり、大きさは極細のものから、LLサイズの大きなものまで種類が豊富です。
歯と歯の間に使いますが、歯間の大きさに合ったものを選びましょう。
③タフトブラシ
タフトブラシは毛束が一つしかない小さな歯ブラシです。
歯ブラシで磨いた後、前歯の裏や舌側の歯と歯ぐきの境目、歯並びが悪い部位や、矯正装置の周りなど、細かい場所をピンポイントで磨くことができます。
ヘッドが小さく小回りが利くため狭い場所や、抜けた歯の周りなどにも使いやすいです。
小さな子どもさんの仕上げ磨きにも使うことができます。
④歯磨き粉
歯磨き粉はさまざまな種類があるため、何を基準に選べば良いか悩む方も多いかもしれません。
「虫歯になりやすい」「歯ぐきから血が出やすい」「口臭が気になる」などお悩みに合わせて選ぶことがおすすめです。
歯磨き粉に含まれる4つの成分について説明します。
フッ化物
歯の再石灰化を促し、強くしてくれます。
抗炎症剤
歯ぐきの炎症を抑える働きが期待できます。
殺菌剤
細菌の増殖を抑え、虫歯や歯周病の予防になります。
酵素
歯垢を分解する働きが期待できます。
この他にも、知覚過敏に有効な成分やホワイトニング効果のある歯磨き粉もあります。
また、研磨剤や発泡剤が無配合または低配合のものは、歯を傷つけにくく、矯正中や時間をかけて丁寧に磨く際におすすめです。
ジェルタイプや液体歯磨きなどがこれに当たります。
ご自身の状態に合わせて選ぶ際の参考にしてみてください。
⑤マウスウォッシュ
マウスウォッシュは、歯磨き後の仕上げとして使用する洗口剤です。
虫歯や歯周病の予防、口臭の抑制に効果があります。
ただし、マウスウォッシュだけで歯垢を取り除くことはできないため、まず歯磨きで口内の歯垢をしっかりと落とした後に使用する必要があります。
また、舌に付いた白い苔状の汚れも、マウスウォッシュを使う前に歯ブラシで落としておくとより効果的です。
最後に
自分のお口の状態に合った歯ブラシを選び、補助用具を取り入れて正しい歯磨きを実践することで、虫歯や歯周病を予防することができます。
ぜひ、歯ブラシや補助用具の選び方や磨き方のコツを参考にしてみてください。
また、定期的な歯科検診も忘れずに受けるようにし、歯と歯ぐきの健康を守りましょう。
歯並びでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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