「矯正治療を始めたら歯ぐきが腫れやすくなった」「歯ぐきが腫れて装置が食い込んでいる」とお困りではありませんか?
矯正治療中は治療前にくらべて歯ぐきのトラブルがおこりやすくなります。その原因や対策を正しく理解して、良い治療につなげましょう。
こちらのページでは、歯ぐきが腫れる主な原因や放置するリスク、できるだけ早く治すための方法について分かりやすくまとめました。矯正治療中はもちろん終えた後も役立つ情報ばかりですので、ぜひチェックしてみてください。
目次
歯ぐきが腫れる原因の多くは「磨き残し」
歯と歯ぐきの境目に磨き残しがあると、触れている歯ぐきが炎症して出血がおこります。歯周病は「歯肉炎」と「歯周炎」の総称であり、歯ぐきにのみ影響がみられるのを歯肉炎、歯ぐき以外の歯根膜や歯槽骨にまで影響が広がっているのを歯周炎と判断します。
歯周炎は進行すると歯を支える歯槽骨が減り、その結果腫れや出血が酷くなるのが特徴です。排膿(歯ぐきから膿がでること)や歯のグラつきがみられるケースも少なくありません。とくに歯のグラつきがみられると、矯正治療がうまくすすまなくなるため注意が必要です。
歯周病は気づかないうちに進行する怖い病気である
歯周病は虫歯とはちがって強い痛みを感じることなく進行するため、発見が遅れるケースが珍しくありません。歯ぐきの腫れだけでは歯周病の進行度は分かず、状態を正しく知るには歯周ポケットの深さを測定したりレントゲンを撮影したりなど、検査が必要です。
歯ぐきが腫れるその他の原因
歯ぐきが腫れる原因は磨き残し以外にもいくつか存在します。とくに矯正治療中は装置の状態によっても左右されるため、変化がないか毎日チェックすることが大切です。異変を感じたら速やかに歯科医院へ相談しましょう。
ブラケットやワイヤーが歯ぐきに強く当たっている
歯の表面に貼り付けるブラケットやワイヤーなどが歯ぐきに強く当たっていると、その部位の歯ぐきが腫れることがあります。しかし、装置のトラブルを自分で直そうとすると歯が計画通りにすすまなくなる可能性があるため、注意しなくてはいけません。装置が明らかに歯ぐきに食い込んでいる場合は、早めに歯科医院で調節してもらいましょう。
体力や免疫力が低下している
歯ぐきは体の状態が反映されやすい組織です。睡眠不足や疲れがたまっている状態、風邪などで免疫力が低下している場合も歯ぐきの腫れや違和感が現れることがあるため、ご自身の状態と照らし合わせてチェックしてみましょう。心当たりのある方は、早めの睡眠や栄養バランスの整った食事など規則正しい生活への改善をおすすめします。
お薬の副作用
お薬のなかには副作用として歯ぐきの炎症がおこりやすくなるものも存在します。しかし、歯ぐきが腫れたからといって自己判断で服用を中止するのはよくありません。かならず主治医に相談して、適切に対処しましょう。
歯ぐきの腫れを放置する4つのリスク
歯周病が恐れられている理由の一つに「全身への悪影響」が挙げられます。原因菌は動脈硬化を促すため、血液をとおって全身に回ると脳卒中や心疾患のリスクが上がるため、注意しなくてはいけません。また、歯ぐきが腫れることで分泌される炎症物質は、陣痛を促進する働きがあり、それによって早産や低体重児出産のリスクが上がります。妊娠中も矯正治療は可能ですが、母体や赤ちゃんのためにも歯周病対策はしっかりと行いましょう。
全身への悪影響以外のリスクは以下のとおりです。
矯正治療の痛みが増加する
皮膚に火傷をしたときと同じように、歯ぐきも炎症がおこっているとその部位が過敏になります。矯正治療は歯を動かす治療法ですが、歯ぐきは歯と接しているため痛みを感じやすくなるので注意しましょう。期間が長い矯正治療だからこそ、痛みを最小限に抑える工夫がとても大切です。
お口全体の環境が悪くなる
例え1箇所の歯ぐきが腫れているだけであっても放置はよくありません。歯ぐきが腫れる根本的な原因は細菌であり、放置することで増殖してすべての歯の歯周病リスクが上がります。1箇所でも腫れがみられたら早めに歯科医院へ相談し、対策するようにしましょう。
口臭が強くなる
口臭の主な原因として「磨き残し」や「詰め物や被せ物のすき間に入った汚れ」「虫歯」「出血」「排膿」「舌の汚れ」などが挙げられます。とくに歯周病は歯周ポケット内に汚れが入り込むため進行すればそれだけ口臭が強くなる傾向にありますが、自覚がない方が少なくありません。重度の歯周病になるとある程度距離があっても臭うほど強烈になるため、早めの対策を心がけましょう。
歯の色が暗く見える
歯ぐきからの出血が歯面に付着すると、白い歯が黒くくすんでみえるようになります。とくに口呼吸の方はお口のなかが乾燥しやすく、歯の表面に付着した血液も残りやすくなるので注意が必要です。歯の色はお顔の印象を大きく左右するため、歯ぐきから出血がみられない健康な状態をキープすることをおすすめします。
歯ぐきの腫れをできるだけ早く治すためのお手入れ方法
歯ぐきの腫れをできるだけ早く治すには、お手入れ方法の改善がおすすめです。しっかり磨いているつもりでも歯と歯ぐきの境目に汚れが残っているという方は、決して少なくありません。「磨く時間」よりも「歯ブラシの毛先が当たる位置」を意識して磨くようにしましょう。
具体的な改善方法は以下のとおりです。
>>Instagramで歯磨きの方法を解説!
歯ブラシの当て方に注意する
磨き残しがおこりやすい部位として「歯と歯ぐきの境目」「歯と歯の間」「噛み合わせ面の溝」の3つが挙げられますが、矯正治療中はブラケット周辺やワイヤーの真下にも注意が必要です。歯と歯ぐきの境目や噛み合わせ面の溝は通常の歯ブラシで磨き、歯と歯の間やブラケット周辺、ワイヤーの真下などの細かい部分には1歯用の歯ブラシ(タフトブラシ)を使うようにしましょう。
フロスや歯間ブラシを使用する
ワイヤー矯正の場合、フロスは一度ワイヤーをくぐらせてからとおす必要があります。歯と歯の間の汚れは歯ブラシではなかなか取り除けないため、時間がかかっても1日1回はとおすようにしてください。
歯間ブラシは歯と歯の間の根元の部分をきれいにするための道具であり、歯の側面の清掃に使うフロスとは用途が異なります。すき間に合わないサイズを使用すると歯ぐきを痛める可能性があるため、心配な方は歯科医院へ相談しましょう。
歯周病に効果的な歯磨剤や洗口液(うがい薬)を使用する
歯磨剤(歯磨き粉)は「虫歯予防」「歯周病予防」「知覚過敏予防」「着色予防」など商品によって得られる効果が異なります。いくら良い歯磨剤を使用しても磨き残しがあれば効果が半減してしまうため、先に正しいお手入れ方法を身に着けることが大切です。
歯磨きのあとに洗口液を使用すると、歯ぐきの炎症が抑えやすくなります。自分に合った歯磨剤や洗口液が分からない方は、一度歯科医院へご相談ください。
矯正治療中の歯ぐきの腫れでお困りの方は当院までご相談を
矯正治療中は、装置があることで治療前よりもお手入れが難しくなり、その結果歯ぐきの腫れや出血といったトラブルがおこりやすくなります。トラブルの放置は全身の健康に悪影響を及ぼすだけでなく矯正治療も計画どおりにすすみにくくなるため、注意しなくてはいけません。
当院では、矯正治療中の歯ぐきのトラブルでお困りの方のご相談を承っております。健康な歯ぐきを保つことは治療の痛みを最小限に減らしてモチベーションの維持にも役立つため、問題を感じた場合はぜひ早めにご相談ください。
難波矯正歯科は南海難波駅から徒歩3分で、仕事終わりにも通いやすく遊びに行くのにも便利な立地です。歯医者のためだけに遠くに通うのが億劫になってしまう方にはぜひ当院をお選びいただけたらと思います。
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