こんにちは。難波矯正歯科です。
いつも当医院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
「出っ歯とすきっ歯、両方とも気になる…」
「同時に治せるの?」
このような悩みはありませんか?
出っ歯とすきっ歯は同時に起こることがあります。
原因はさまざまですが、遺伝や癖、口呼吸などが関係していることも。
そこで本記事では、出っ歯とすきっ歯の原因、放置するリスク、矯正治療の種類について解説します。
目次
出っ歯とすきっ歯は同時に起こることはある?
「出っ歯とすきっ歯、この2つが一緒に起こることはあるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
実は両方同時に起こり、悩んでいる方もいます。
まず、出っ歯とすきっ歯の違いについて解説します。
出っ歯は上の歯が前に出ている状態のこと。
専門用語では「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」といいます。
一方、すきっ歯は歯と歯の間の隙間がある状態です。
専門用語では「空隙歯列(くうげきしれつ)」と呼ばれています。
特に、上の前歯の真ん中に隙間が空いている状態を「正中離開(せいちゅうりかい)」といいます。
出っ歯とすきっ歯がなぜ同時に起こるかというと、原因が同じ場合があるからです。
後述で詳しく解説しますが、骨格や指しゃぶりなどの癖が影響しています。
出っ歯やすきっ歯になる4つの原因
出っ歯やすきっ歯の原因は、生まれつきだけではありません。
ここでは主な原因を4つ紹介します。
遺伝
歯並びは両親や祖父母から受け継ぐことが多いです。
顔のパーツと同じように、あごの骨の大きさや歯のサイズは遺伝的な要素によって決まる部分があります。
たとえば、あごの骨が小さくて歯が大きいと、歯が並ぶスペースが不足し、出っ歯になることがあります。
逆に、あごの骨に対して歯が小さすぎると、歯と歯の間に隙間ができてすきっ歯になってしまうのです。
ただし、歯並びは遺伝だけでなく、後天的な要因によって変化することがあります。
お口周りの癖
実は普段何気なくやっている「お口周りの癖」が歯並びに影響を与えることがあります。
たとえば、舌で前歯を押す癖は常に歯に力を加えている状態です。
長期間にわたり続けていると、出っ歯やすきっ歯の原因になることがあります。
また、幼少期の指しゃぶりにも要注意です。
長期間にわたって指しゃぶりを続けると、指の力によって歯やあごの骨の位置に影響を与えてしまう可能性があります。
さらに唇・爪を噛む癖も同様です。
指しゃぶりや唇・爪を噛む癖は、成長とともに自然となくなることが多いですが、舌で歯を押す癖は大人になっても無意識に続けている方が多いので注意しましょう。
口呼吸
本来呼吸は鼻でするものです。
鼻呼吸すると舌が上のあごに位置します。
しかし、口呼吸をすると舌の位置が下がり、上の歯を内側から押さえつける力が弱くなります。
すると、歯が前に傾きやすくなり、出っ歯やすきっ歯を引き起こしてしまうことがあるのです。
口呼吸の原因はさまざまですが、アレルギー性鼻炎や歯並びなどが原因で生じていることもあります。
もし心当たりがある場合は、一度耳鼻咽喉科や歯科医師に相談してみましょう。
虫歯や歯周病の進行
虫歯や歯周病が進行するとあごの骨にまで影響することがあります。
特に歯周病は、歯ぐきが腫れたり出血したりするだけでなく、歯を支える骨が溶けて歯がグラグラになってしまうことも。
また、歯を支える骨が溶けてしまうと、歯が本来の位置からズレてしまい歯並びの悪化を招いてしまいます。
「以前よりも歯並びが変わった」と感じたり、歯の痛みや歯ぐきの腫れ、出血がある場合は、はやめに歯科医院へ受診しましょう。
出っ歯やすきっ歯を放置するリスク
出っ歯やすきっ歯は、軽度な症状であればそのままにする方も多いです。
しかし、放置すると将来的に以下のリスクが生じる可能性があります。
虫歯や歯周病になりやすい
歯並びが悪い状態は、歯ブラシの毛先が届きにくく、磨き残しが増えてしまいます。
すると、歯と歯の間や歯と歯ぐきの間に歯垢が溜まり、虫歯や歯周病のリスクが高くなる可能性があります。
また、出っ歯の場合は、唇を閉じるのが難しいため、口の中が乾燥しやすい環境に。
唾液の分泌量が減ってしまうと、虫歯や歯周病を引き起こす細菌が繁殖してしまい、発症のリスクを高めてしまいます。
コンプレックスになりやすい
出っ歯とすきっ歯を両方持っている場合は、どうしても口元が気になりがちです。
鏡を見る度にため息が出たり、人前で思いっきり笑えなくなってしまうことも珍しくありません。
見た目へのコンプレックスは、心の健康まで影響を与えてしまうこともあります。
体の不調につながることがある
出っ歯やすきっ歯など歯並びが悪いと、上下の歯の噛み合わせが悪くなります。
すると、食べ物をうまく噛み砕くことができず、あごや顔の筋肉に余計な負担がかかってしまいます。
その結果、顔の筋肉が緊張し、それが首や肩、背中へと広がり全身のバランスが崩れてしまうのです。
その結果、肩こりや頭痛、めまい、腰痛などさまざまな体調不良を引き起こす可能性があります。
出っ歯やすきっ歯が目立つときはどうしたらいい
出っ歯やすきっ歯は、自力で治すことはできません。
歯科医院で行う矯正治療が必要です。
ここでは、主に行われている矯正治療について紹介します。
表側矯正
歯の表側に「ブラケット」と呼ばれる装置とワイヤーを装着する方法。
装置が目立つのが気になるという声もありますが、幅広い症例に対応できるのが強みです。
出っ歯やすきっ歯はもちろんのこと、受け口や深い噛み合わせといったケースでも歯を動かすことが可能です。
また、古くから行われている矯正方法なので、豊富な実績があり、多くの歯科医院で行われています。
最近では、目立ちにくい白いブラケットやワイヤー、治療期間を短縮できるセルフライゲーションブラケットという装置も誕生しています。
裏側矯正(舌側矯正)
歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着する方法です。
表側矯正のように装置が目立つ心配がほとんどありません。
また、出っ歯やすきっ歯など幅広い症例に対応できます。
費用は表側矯正よりも高額になりますが、人前に出ることの多い営業職やCA、芸能人などに選ばれている矯正方法です。
マウスピース型矯正
マウスピースを1日20時間以上装着し、歯並びと噛み合わせを少しずつ整える矯正方法です。
薄くて透明なマウスピースを使用するため、つけていることを周りの人に気づかれにくいのがメリット。
ただし、適応症例が軽度から中等度の歯並びの乱れに限られており、重度の出っ歯には対応できないこともあります。
外科矯正
あごの骨が原因で出っ歯が生じている場合は、歯列矯正だけでは改善が難しいことがあります。
その際に検討されるのが外科矯正です。
外科矯正は歯列矯正と組み合わせる治療方法。
あごの骨を切って適切な位置に動かす手術を行い、歯列矯正で歯を正しい位置に動かします。
外科矯正のメリットは、歯並びだけでなく、顔全体のバランスも改善できることです。
出っ歯によって生じていた口元の突出感が解消されて、横顔のEラインが整うことも期待できます。
まとめ
出っ歯とすきっ歯は、どちらも見た目に影響を与える歯並びの問題です。
放置すると虫歯や歯周病のリスクが高まったり、コンプレックスになることもあります。
原因は遺伝や癖、口呼吸などさまざまですが、矯正治療で改善できる可能性があります。
表側矯正や裏側矯正(舌側矯正)、マウスピース型矯正など、さまざまな矯正治療があるので、歯科医師と相談して自分に合った治療法を選びましょう。
当院では、矯正相談を実施しています。
「私の出っ歯とすきっ歯の原因は何だろう?」「どんな治療法があるのか知りたい!」といった質問も大歓迎です。
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