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受け口は歯並びに影響するの?受け口と歯並びの関係や治療方法について


反対咬合(下顎前突)のイラスト

こんにちは。難波矯正歯科です。
いつも当医院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。

歯並びはお顔の印象を大きく左右するため、気にされる方は少なくありません。
当院には「出っ歯」「叢生(そうせい)」と呼ばれるガタガタした歯並びや、「受け口」についてご相談にいらっしゃる患者様がたくさんいらっしゃいます。
中でも「受け口」は見た目の印象を大きく変えてしまうため、気にされる方は少なくないでしょう。

受け口というと歯並びの悪いイメージがあるかもしれませんが、お口を開けてみたら「受け口だけど歯並びは良い」という方もいます。
実際のところ、受け口は歯並びに影響するものなのでしょうか。
今回は“受け口が歯並びへ影響するのか”“受け口のデメリット”などについてお話していきたいと思います。

どのような状態を受け口というの?

反対咬合(下顎前突)のイラスト

まず「受け口」とは、どのような状態をさすのか確認していきましょう。
通常の噛み合わせでは、上下の歯を噛み合わせた時に上の歯が下の歯よりも前に出ています。
しかし何らかの原因で、上の歯よりも下の歯が前に出てしまっていることがあります。
これがいわゆる「受け口」です。

専門的には、噛み合わせが反対であることから「反対咬合(はんたいこうごう)」や、下の顎が前に出ていることから「下顎前突症(かがくぜんとつしょう)」などとも呼ばれています。

受け口だと歯並びも悪い?

受け口(反対咬合)の正面のイラスト

受け口は噛み合わせが通常とは反対のため、噛み合わせの状態は決して良いとはいえません。
しかし歯並びだけを見ると、受け口でも歯並びがきれいな方がいます。
それは一体なぜでしょうか。

受け口と歯並びは大きく関係していますが、その種類や原因によって歯並びに影響するかは変わってきます。
この項では、まず受け口の種類についてご説明していきます。

受け口の4つの種類

受け口は主に次の4つのタイプに分けられます。

  1. 上の前歯が内側に生えてきた、または倒れている場合
  2. 下の前歯が外側に生えてきた、または倒れている場合
  3. 上の顎が小さ過ぎる・または後方にある場合
  4. 下の顎の骨の方が大き過ぎる・または前に出ている場合

このうち上の2つは「歯槽性(しそうせい)」の受け口、下の2つは「骨格性(こっかくせい)」の受け口といいます。

・歯槽性の受け口とは

歯の位置が異常であることが原因で起こります。
同時に歯並びも乱れていることがほとんどです。
歯が生える位置の異常や歯の傾きがあると上下の噛み合わせが反対になることがあり、これを「歯槽性の受け口」といいます。

・骨格性の受け口とは

上下の顎の大きさのバランスや位置が悪いために生じます。
骨格性の受け口の場合は、問題があるのは骨格だけで歯並びは良いケースもみられます。
例えば「しゃくれ」と呼ばれる状態の場合です。
受け口としゃくれは似たイメージのため、違いが分かりにくいかもしれません。

しゃくれは顎に問題があるために、お顔の輪郭を見た時に顎が前に突き出た印象がある場合です。
下の顎が通常よりも前に出ているために起こるもので、歯はきれいに並んでいることもあります。
同時に「受け口」も見られるケースが多いですが、中には顎の形がしゃくれているだけで噛み合わせは正常な方もいらっしゃいます。
このことから、受け口は歯並びに大きく影響するが、原因によってはそうではないこともあるといえるでしょう。

受け口になってしまう原因は?

虫眼鏡を持つ歯科医師の手元

受け口の原因としては、次の3つがあげられます。

①遺伝的なもの

両親のどちらかに受け口があると、子どもも受け口になる可能性は高くなります。
骨格的な遺伝はもちろん、歯の生え方に関しても遺伝しやすい傾向があります。

②骨格的なもの

骨格的な原因は遺伝によるものだけではなく、顎の成長具合によるものもあります。
上の顎の発育が悪い・下顎の過成長などによって生じる場合です。

③日常生活での癖によるもの

日常生活の中で「口呼吸・指しゃぶり・舌癖・唇を噛む・下の顎を前に出す」などといった癖がある場合にも、受け口になってしまうことがあります。
受け口のほとんどは遺伝などの生まれつきのものではなく、生後に継続して行っている何らかの癖が原因となっていることが多いとも言われているほどです。

また上記にあげたような癖は、受け口以外の出っ歯開咬といった歯並びの乱れも引き起こす原因になります。
長く続ければ続けるほど受け口や歯並びを悪化させてしまう可能性が高いので、早期にやめることが大切です。

受け口はどうやって治す?治療方法とは

歯の模型と歯科治療の道具

受け口の原因や程度によって、治療方法は異なります。
歯並びが原因や軽度の骨格的な問題であれば、矯正治療での改善が可能です。
しかし重度の骨格的な問題がある場合には、外科的な手術をする必要があります。
以下にそれぞれの治療の特徴をご紹介しますので、参考になさってください。

大人の受け口の治療

①矯正治療

矯正治療には「ワイヤー矯正」「マウスピース型矯正」などの種類がありますが、どの方法が適しているかは歯並びや受け口の程度によります。

・ワイヤー矯正(表側矯正)

歯の表側に装置をつけ、ワイヤーを通して引っ張ることで歯を動かします。
適応できる歯並びが多いのが特徴です。
また固定式のため、治療計画から大きく外れることなく進められるというメリットがあります。
しかし見える部分に装置をつけるため、見た目を重視する方にはあまり向いていないかもしれません。

とはいえ近年ではセラミックやプラスチックを利用した白または透明の装置や、コーティングされたワイヤーなど見た目に配慮したものも開発されています。
ご興味のある方は、治療を検討している歯科医院に問い合わせてみると良いでしょう。
※難波矯正歯科の表側矯正について

・裏側矯正(舌側矯正)

矯正装置を歯の裏側に装着してそこにワイヤーを通して行います。
ワイヤー矯正と同様、固定式です。
装置が目立ちにくいため、見た目が気になるという方に適しているでしょう。
また受け口のように内側に歯を動かす場合、優位に力をかけやすいというメリットもあります。
※難波矯正歯科の裏側矯正(舌側矯正)について

・マウスピース型矯正

透明で取り外し式のマウスピース装置を用いて行う矯正方法です。
少しずつ歯を動かした状態を想定し、たくさんのマウスピースを作ります。
それを順番に装着することで、歯を動かしていく仕組みです。
装置が目立たないこと、また取り外しができるため食事や歯磨きに支障がないというメリットがあります。

しかし簡単に取り外せてしまうため、指示通りに自分で装着する必要があります。
もしできない場合には、歯が動かないだけではなく矯正治療を失敗してしまうことも…。
きちんと自己管理ができるのかどうかや、ライフスタイルに合っているのかなど十分に検討するようにしましょう。
※難波矯正歯科のマウスピース型矯正について

②外科的な手術+矯正治療

外科手術だけではなく、矯正治療と合わせて行うため「外科矯正」とも呼ばれます。
下の顎を後ろに移動させたり歪みを整えたりする「下顎骨切り術(セットバック法)」という方法を行うことが多いです。
一般的な流れでは歯列矯正後に外科手術になりますが、当院では先に手術をしてから歯列矯正を行う方法をとっています。
※詳しくはこちらのブログをご覧ください。
【受け口の手術を受けるデメリットはある?】

受け口には早めの対応が大切です!

カウンセリングをする歯科衛生士

今回は受け口が歯並びへ影響するのかや、受け口について詳しくお伝えしました。
受け口と歯並びは大きく関係していますが、どう対応するのかは原因によって異なるものです。
もし受け口の方がいらしたら、ぜひ早めに歯科医院で相談されてください。

難波矯正歯科では、受け口が気になる方の相談も承っております。
お悩みをじっくりお伺いし、治療方法などについてお話することが可能です。
相談したからといって必ず治療をしなければならないわけではありませんので、一人で悩まずに気軽にご相談いただけたらと思います。
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