こんにちは、難波矯正歯科です。
下の歯が上の歯よりも前方に出ている「受け口」の場合、矯正治療を考える方も多いかと思います。
そんなとき、受け口の施術で親知らずは抜歯するべきなのか、よくわかりませんよね。
今回は、受け口の施術で親知らずを抜歯するおすすめの理由と、
抜歯した方がよいケースと抜歯しなくてもよいケース、親知らずの抜歯の手順を解説します。
目次
受け口の施術で親知らずは抜歯するのがおすすめ
受け口の施術で親知らずは抜歯するのがおすすめです。
なぜなら、親知らずを抜歯したスペースを活用して受け口の改善ができるからです。
そもそも、受け口は上の歯よりも下の歯の方が前方に出ている状態のことで、下の歯を後方に動かすことで改善します。
そのための方法として挙げられるのは、抜歯をしてできたスペースに前に出ている歯を移動させる方法です。
親知らずがない方は、前から数えて4・5番目の歯を抜歯して、前歯を後方に動かします。
しかし、親知らずが生えている方は、4・5番目もしくは親知らずを抜歯する、
もしくは4・5番目の歯とプラス親知らずを抜歯することでより後方に全体の歯を移動させる方が、
受け口が改善しやすいです。
また、生えかけの親知らずの場合は、矯正治療前や治療中など早い段階で抜いておくことが大切です。
理由は、親知らずを抜かないでおくと、矯正治療後に親知らずが生えたことで、
せっかく並べた歯が乱れてしまうことがあるからです。
実際に、大人になって親知らずが生えてから、手前の歯が押されて徐々に歯並びが悪くなる方もいらっしゃいます。
このようなリスクを避けるためにも、親知らずがある方や親知らずが生えそうな方は、
矯正治療前や途中に抜歯するのがおすすめです。
受け口の施術で抜歯した方がよい親知らず
受け口の施術で抜歯した方がよい親知らずは、以下のような生え方をしている親知らずです。
・斜めに生えた親知らず
・親知らずが1部分だけ埋まっているケース
・親知らずの周辺の歯ぐきが炎症を起こしているケース
・噛みあう歯のない親知らず
・親知らずがむし歯
親知らずは、15歳前後に生える永久歯で、一番奥から生えます。
そのため、親知らずが生えたことに気付かないこともしばしばあり、痛みなどの症状で発見する方も少なくありません。
15歳くらいには顎の骨の大きさはほとんど決定しているため、歯が並ぶスペースは変えられません。
そのため、顎が小さい方で親知らずが生えてくると、スペースが不足しているために親知らずが斜めに生えたり、
横向きに倒れたりすることがあります。
そうなると、手前の歯を押してさらに歯並びが悪くなる可能性があるばかりか、
矯正治療がスムーズに進まないので、治療前に抜歯する方がよいでしょう。
また、斜めに生えた親知らずは、手間の歯との間にすき間ができて、食べかすが詰まりやすく、磨き残しも多くなります。
これにより、歯ぐきの腫れや出血を引き起こして、歯周病になるリスクが高まるのです。
さらに、親知らずのむし歯だけではなく、手前の歯もむし歯になる可能性があるため、
お口の中を健康に保つために、親知らずに問題がなくても抜歯することも。
他にも、親知らずがまっすぐに生えており、歯ぐきの腫れや出血がないケースであっても、
上下の歯で噛みあっていなければ抜歯することがあります。
なぜなら、かみ合う歯がないと、歯は徐々に伸びてしまい反対にある歯ぐきに当たり、
歯ぐきを傷つけるリスクがあるからです。
矯正治療は、見た目だけではなく、噛む機能を整えるために行うことを目的としているため、
親知らずも含めてかみ合わせをしっかり整えましょう。
受け口の施術で抜歯しなくてよい親知らず
親知らずは生えてきたら必ずしも抜かないといけないわけではありません。
受け口の施術で抜歯しなくてよい親知らずは、以下のようなケースです。
・まっすぐに親知らずが生えている
・上下の歯がかみ合っている
・親知らずの清掃状態がよい
親知らずがまっすぐに生えており、上下の歯で噛みあうことができていれば問題なく今後も使用することが可能です。
親知らずを抜かなくても、受け口が軽度の場合は無理に抜かずに残しておけますので、ご相談ください。
また、親知らずがまっすぐに生えていれば、食べかすが詰まるリスクを避けられ、
歯ブラシが届きやすいため、清潔に保てますよね。
反対に、親知らずがまっすぐ生えていても、清掃状態が悪いケースは抜歯を視野にいれるとよいでしょう。
ただし、上記で紹介したケースであっても、受け口を改善するために前歯を後方に動かすスペースが必要であれば、
親知らずの抜歯が必要です。
親知らずを抜くか抜かないかを自分で判断するのは難しいため、
矯正治療を考えていて親知らずが生えている方は早めにご相談ください。
一度親知らずにより、手前の歯が押されたり、むし歯や歯周病になってしまったりすると、
簡単に元の状態に戻すことはできません。
受け口の施術で親知らずを抜歯する手順
受け口の施術で親知らずを抜歯する手順は、以下の2つに分けられます。
矯正治療中に局所麻酔で抜歯
親知らずが生えている場合は、矯正治療前、もしくは矯正治療中に親知らずを抜歯できます。
1. カウンセリング
2. 精密検査
3. 治療方針の決定
4. 親知らずの抜歯
5. 矯正治療の開始
6. 矯正治療終了
7. 定期検診
大まかな流れは上記ですが、親知らずを抜くタイミングや抜く方法には個人差があります。
まずは、無料カウンセリングにお越しいただき、親知らずが何本生えていて、どのような状態なのか、
矯正治療の種類などにより、親知らずを抜歯するかどうかを考えていきましょう。
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また、精密検査では通常のレントゲン撮影に加えて、立体画像で歯や顎の骨、
神経や血管と歯の距離感を精密に把握することができる「CT撮影」を行います。
これにより、親知らずを抜く方向や、親知らずを分割して抜く方法など、
患者さまにご負担が少ないように治療計画を立てることが可能です。
治療計画のご提案の際に、撮影した画像を見ていただきながらご説明しますので、何でもご質問ください。
親知らずを抜くことが決定したら、基本的には矯正治療前に抜歯を行います。
親知らずの周辺の歯ぐきに局所麻酔を行い、痛みに配慮して抜歯をしますので、ご安心ください。
親知らずを抜歯した後は、傷口が治癒するまで様子を見る経過観察を行います。
問題がなければ、矯正装置を用いた治療に移行します。
外科手術
親知らずは、外科手術のときに抜歯することも可能です。
受け口は、下の歯自体が前方に倒れて出ているケースと、下の顎が大きすぎて骨格的な問題があるケースの2つがあります。
下の顎が成長しすぎているケースは、歯を1本1本並べる矯正装置を用いた治療だけではなく、
外科手術を行い顎の骨を切除する治療を行うことをおすすめしています。
難波矯正歯科では外科手術の矯正治療もご相談いただけます
難波矯正歯科では、武藤歯科口腔外科クリニックと提携して外科手術を取り入れた矯正治療を進められます。
外科手術をするケースは、以下のような手順で親知らずを抜歯します。
1. カウンセリング
2. 精密検査
3. 治療計画の立案
4. 外科手術
5. 親知らずの抜歯
6. 矯正装置を用いた治療を開始
7. 矯正治療終了
8. 定期検診
当院は、サージカルファーストといって、外科手術を先に行ってから
歯1本1本を並べる矯正装置を用いた治療を行う流れで進めます。
顎の骨を切断する手術と同時に親知らずをまとめて抜歯できるため、何度も通院する手間を省けます。
外科手術後は、かみ合わせが安定するまで入院していただき、健康管理を病院で行いますのでご安心ください。
顎の骨や親知らずを抜歯した箇所に問題がなければ、矯正装置を用いた治療へ移行して、
ここからは通常通りの矯正治療を当院で行います。
受け口の状態により、親知らずの抜歯方法は異なりますが、
親知らずが生えている方も受け口の矯正治療を行いながら抜歯が可能ですので、お気軽にご相談ください。